新聞の折り込みやポストに入っているチラシを見て、お客様が来店するかどうかは事前の配布計画によって変わります。
集客や売り上げ効果が当たるチラシを作成するには、しっかりした前準備が必要です。
前準備なしに作成したチラシは、ほとんどの場合、前回と代わりばえのしない、効果を実感できない当たらないチラシになってしまいます。
チラシ投入の30日前から、チラシ作成計画はスター卜しよう
30日前までに終えておかなければならないことが大きく二つあります。
①売上計画の確認
②掲載アイテムの選定および仕入れ交渉
③商圏内競合店把握
売上計画は、年間>四半期>月別売上計画から、販促期間中売上計画を設定します。さらに、期間中単品別売上計画を決め、単品別のチラシ掲載アイテムの選定に入ります。
①売上計画の確認
60日前に、年間>四半期>月別売上計画から、販促期間中売上計画を設定。
この売上計画に対してかけられる販促費用を決定し、売上予算達成のための企画を練ります。
※無計画な販促ほど店舗の経営を傾かせることになります。経営が好調そうに見える店舗が突然潰れるのも、販促にかける費用が無茶苦茶であったことが原因ということがよくあります。
②掲載アイテム数の選定および仕入交渉
次に、50日前に期間中単品別売上計画を決め、単品別のチラシ掲載アイテムを選定し、仕入交渉に入ります。
<この段階で確認すること>
・単品別の売上数量ベスト
・売上金額のベスト
・粗利高べスト
この三つの伸び率をチェックしてほしい。
これらの上位商品から、チラシ掲載アイテムの選定に入ります。
この際、単品別にアイテムの選出を行ないます。
目安は、期間中、1アイテムでいくらの売上高が狙えるのかをきちんと押さえておくこと。
たとえば、3種類の売上目安をつくり、この目玉で期間中売上金額の60%を見込めるよぅに、チラシアイテムを選出する。
①30万目玉
期間中、30万〜50万円の売上げを見込めるもの
②10万目玉
期間中、10万〜29万円の売上げを見込めるもの
③5万円目玉
期間中、5万〜9万円の売上げを見込めるもの
これらの商品で期間中売上高の60%を見込めるよぅ、チラシ掲載アイテムを決めて、40日前にはそのチラシ掲載商品を決定し、原稿ラフ案の作成にとりかかります。
③商圏内競合店価格把握
掲載商品の中には、競合店とバッティングする商品があります。
とくに、低価格高頻度商品はお客様もなじみ性が高く、価格を覚えている可能性が高い。
ここ半年間の競合店のチラシをチェックし、チラシ掲載価格を決定します。
この①〜③を行なった後、40日前には印刷業者に原稿ラフ案を提出する。
30日前までに、売上目標の決定、催事タイプの選定、チラシ配布枚数の設定、チラシアイテム数の概算予測、チラシサイズの決定、そして販促経費の確認を行う必要があります。
チラシ投入15日前までにやること
●売場づくリとチラシ校正が重なる忙しさ
チラシ投入の30〜15日前までに終えることは
・チラシ校正のチェック
・チラシ掲載アイテムと価格の最終決定と売上・仕入予算計画などである。
●チラシ校正のポイント
30日前に印刷業者などにラフ原稿を提出後、1週間以内には校正原稿ができ上がってきます。
<20日前に、チェックすること>
① アイテム訴求度合はどぅか
② 価格の打ち出し方はどうか
③ 文字•価格に間違いはないか
売場づくりとチラシ校正が重なる期間になるため、漏れのないように進めていただきたい。
<10日前に、チェックすること>
実際のカラーのついたチラシ原稿をチエックして色校正を行なう。
チラシ印刷の色はカラー、2色、1色の3パターンがある。
掲載商品と企画のタイプによって、どのように使いわけるのかにもルールがあります。
たとえば、オープンセールや創業祭などの大型催事などではカラーを使う。
その他、なじみ性のある商品や、日用品や生活雑貨、低価格商品などの通常チラシは、一般的には1〜2色でよい。
印刷業者は、チラシに茶紙を使用するのはおすすめしないが、手づくり風を訴求する場合はピッタリです。
カラーでなくても商品の特性で1色のほうが、味が出ることも多い。
チラシが最終的に仕上がったら、印刷業者などからオリコミセンターへ、そして1〜2日前にオリコミセンターから新聞販売店、そして最終的にはお客様のもとへと配布されます。
15日前から、仕入れ•発注スター卜
商品到着後、売場での陳列をスタートするが、このとき大切なのは、チラシで目玉アイテムとして掲載する商品については、しっかり目立つように陳列することです。
●売場づくリ
① 売場ゾーニング計画スタート
② 店頭入口付近1/3に売上構成比70%ゾーンを設定
③ pop、プライスカードの見直し、作成
④ 店内動線(通路幅)、陳列線(高さ)、にぎわい性のあるファサード演出
売場づくりとチラシ校正の期間が重なるため、漏れのないように作業を進めてください。