老舗が繁盛し続けて、長い年月を多くの人から愛され続けられる理由はなぜ?

商店街や大型ショッピングモールに入っている店舗の中を見ていると、どれも流行ってそうに見えて、中にはお客様の姿のない店舗もあることに気づくはずです。

そして、いつの間にか違う業種の店舗に差し替わってたりします。

そんな移り変わりが激く、厳しい状況の中でも、何代にも渡って営業を続けている老舗と呼ばれる店舗があります。

店舗も二代目、三代目となると、だんだん客数が減り、売り上げが落ちて、店じまいするか、業態を変えるかという決断を迫られることがよく見られる話です。

しかし、逆に代を重ねるごとに、発展している老舗があります。

その秘密は、時代に合わせた経営方針の転換など、様々な施策による成果もあると思いますが、それ以上にもっと大切な何か柱のようなものを変わらずに大切にしているからとも言えます。

それは何でしょうか?

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創業の精神を知る

老舗と言われる店舗が、地域に密着し、お客様からも親しまれ、健全に経営を続けられている今があるのはなぜでしょう?

そこにはこの店舗に賭ける「店長の思い」があるからです。

「店長の思い」が基礎となって、スタッフに思いが浸透し、店舗を発展させているのです。

思いのないところには、創造は起こりません。

どんな業種の店長でも、お店をはじめたいと思った動機は、自分の夢とともに、「人々の思いや顧客のニーズに応えたい!」という気持ちが創業のエネルギーになっているのではないでしょうか。

各店舗には、それぞれに店長が開店準備当初から抱いてきた「創業の精神」が受け継がれています。

何代にも続く老舗であれば、歴代の店長が、その時代の要請に合わせて、初代が培ってきた「創業の精神」を読み解きながら、後世に伝える努力をしています。

どのような業種・業態であれ、背骨のように「1本筋が通った店舗」は、どこか気品のような気高さを感じさせます。

そんな店舗に一歩足を踏み入れると、スタッフみんなが「創業の精神」に誇りを持って仕事をしている様子が伺えるはずです。

「創業の精神」はその店舗の礎です。

だから「創業の精神」を理解することは、現状の店舗の有り様を理解する上で極めて重要なものなのです。

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店舗と店長の歴史と経営理念を理解すること

老舗経営で大切なこととして、「『創業の精神』を受け継いで、その後、店舗がどのような経緯を踏んできたのか」を知ることがあります。

同じように、「店長がどのような人生を歩んできたのか」を知ることも大切です。

「歴史や人生を知ること」は「商文化や価値観を知ること」につながります。

先人が経験した成果や失敗など、過去の経験が、現在の価値観を創るからです。

これまでやってきた店舗としての経験や、歴代店長個人としての経験が、組織文化や価値観を創りあげるのです。

そして「店舗として何を目指すのか」、「店舗として何に価値を置くのか」などを、単に言葉として理解するだけではなく、「店舗がどのようなことをしてきたのか」、「歴代店長がどのような人生を歩んできたのか」を、店舗を取り巻いてきた背景からしっかりと理解しなければならない。

自店舗のビジョンを知ること

店舗を運営しているのは、店長を中心とした店舗スタッフによる組織であり、それは「共通の目的・目標を持った集団」という意味です。

店舗という組織に属する以上、自分達が目指す目的や目標をしっかりと認識していなければ、その一員とは言えません。

スタッフ1人ひとりに、しっかりと「店舗が何を目指すのか」というビジョンを認識させるのは店長の責任です。

ビジョンとは、「達成したい将来像を描いた目標」です。

「店舗が担う使命を果たすために、何に価値を置き、どのような成果を目指すのか」を明文化したものです。

ビジョンは、店舗として進むべき方向を示し、営業の戦略を導いてくれます。

また、スタッフに精神的な働く意欲を与えてくれます。

目に見える店舗という実体は、目に見えない土台に支えられています。

創業の精神、店舗の歴史、経営理念そしてビジョンといったものに支えられています。

店長は自店の理念やビジョンをしっかりと理解し、店舗運営をゆるぎないものにしていかなければならないのです。

以上「老舗が繁盛し続けて、長い年月を多くの人から愛され続けられる理由はなぜ?」でした。

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