今「物売リ」発想のチラシは当たらない

コロナ感染で疲弊した世の中にあっても日本の現状は、あらゆる業界が、「成熟期」に突入したと言われています。

成熟期とは、「需要」以上に「供給」があるということ。
つまり、ビジネスの主導権が、売り手やつくり手から買い手、つまりお客様側に移った状態が「成熟期」と言えます。

気候に左右される野菜や果物も、生産技術の発展でほぼ四季を問わずなんでも食べられるようになりました。
加工食品やパンやお菓子なども、消費以上に大量に生産されています。

いわゆる「物あまり」の世の中で、店舗の商品の売れ残りをできるだけ少なくするために売り続けなければならない。
果たして消費者の購買意欲は、高い位置で持続できるだろうか?

店舗経営者は、モノがあふれ過ぎる世の中で、何をどう売ればいいのだろうか?

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お客様が求めているのは何か?

物あまり時代にどんな商品が選ばれるかと言うと、大きくは二つしかありません。

「どこよりも安い商品」か、「他にはない価値がある商品」です。

物あまり時代に淘汰されて、閉店してしまう店は、問屋に言われるままに中途半端な商品を売っている店、他店と差別化できない売り方をしている店です。

消費者は昔と違って、物に関する情報を店よりも持っている可能性があります。
下手な売り方をすれば、すぐに足元を見られてしまうでしょう。

●リフォーム会社で、お客様に壁紙を提案する場合

ある会社は、厚さ10〜20cmにもなるようなメーカーカタログを持ってきて、お客様に「この中から選んでください」と言う。

別の会社は、お客様の趣味嗜好をヒアリングして、その部屋のイメージに合ったライフスタイル提案ブックを見せながら、壁紙を提案する。

この違いは、ライフスタイル提案ブックをつくるかつくらないかにあります。

そんなに手間をかけている時間も労力も無いというなら、売り上げは下がっていくだけです。これでは人の悪口ばかり言って、何も政策を語らない政治家と同じです。

お客様は自分の暮らしを理想に近づけたいと思っています。
そのために何を購入し、どう使えばいいのか?という提案を欲しがっています。

例えば昔の八百屋さんは、野菜を買いに来た主婦の様子を観察しながら、今の時期は何が旬で、どう料理をすればいいのかを毎回提案していました。
今のスーパーのようにお客様に選ばせるやり方だと、結局以前買ったことがあるものしか選んでくれません。

この「お客様個人に対応した提案力」が店の売り上げに影響を与えるのです。

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価格で勝負するか? 価値の提供で勝負するか?

お客様は、その商品の価格が高いのか安いのかといった「価格」で判断されるのか?、もしくは提案力、つまり「価値」で判断されるか? そのどちらかでそのお店で購入するか否かを決めます。

価格で判断される店では「価格交渉」をされ(値切られる)、価値で判断される店では、提案に感動して「フアン客」をつくることができます。

基本的に、物あまりの成熟期となった市場で「価格」で勝負ができるのは、商圏で一番の「ディスカウンター」であり、もっとも安い価格で商品を提供できる店が勝ちます。

一方、「価値」を提供していくとなると、多くの店が存在できることになります。なぜなら、成熟期では、人の価値観も多様化するから、お客様の個性に合わせて異なった品提案がそれぞれの店でできるからです。

ディスカウンター型チラシとバリュー型チラシ

成熟期には接客に限らず「チラシ」にも影響を与えます。
たとえばスーパーのチラシも、明らかに「安売り型=ディスカウンター型」と「提案型バリュー型」にわかれます。

「安売り型」と「提案型」では、チラシづくりもまったく異なります。

「安売り型」は、目玉商品や値下げなどの価格訴求をするのに対して、「提案型」は夕食のレシピ提案や産地紹介、生産者紹介といったことが表現されているのが特長です。
また、色の使い方や写真などのチラシデザインも違ってきます。

「ディスカウンター型チラシ」でいくのかそれとも、「バリュー型チラシ」でいくのか。

デイスカウンター型チラシというのは、とにかく他店よりも「安い!」ということをアピールすればよいので簡単です。

それに比べて、「バリユー型チラシ」というのはテクニックがいります。

どうすれば、あなたの店の価値を理解してくれるお客様を集客することができ、ファン客づくりにつながるのか?
成熟期には、そういったファン客づくりにつながるチラシ製作にチヤレンジしてほしい。