広告で同じ商品価値を伝えるにしても、伝え方によって、その伝わり方はまったく変わります。
商品価値は、伝えたことで理解されるのではなく、相手に理解されてはじめて伝わったことになります。
そのために、広告の中で商品価値の伝え方がきわめて重要になってきます。
チラシ広告でも、売りたい商品の価値をいかに効果的に伝えることができるか、がボイントになってきます。
わかりやすく、理解しやすい、「Q&A」を使った価値訴求
商品価値を長く文書で説明するよりも、「Q&A」式で伝えると理解されやすくなります。
商品価値を答えとして、その価値を気づかせるための質問を用意します。
ダイレクトに説明文で価値を伝えることと比べると、ひとつのステップを踏んでから伝えることになります。
そのステップを質問形式にすることで、価値を伝える前に問題意識を持ってもらうことができ、その答えとして価値を伝えるため理解が深まります。
●ある分譲住宅のチラシ広告の場合
その物件が駅から遠くバスを利用することから、価格は安くなっているとしたなら、このような質問を考えます。
Q「価格は安いけど、どうせ不便な場所なんでしょ?」
A「多少遠いですが、バス停が近くにあるので便利です。スーパー、公園、小•中学校も徒歩圏に揃っています」
Q「設備が削られているんじゃないの?」
A「食器洗い乾燥機、IHクッキングヒーター、テレビ付きユニットバス等の最新設備仕をご用意しています」
Q「構造で手を抜いているんじゃないの?」
A「地震対策は頑強な木造パネルエ法、アフターメンテナンスは10年保証を採用しているのでご安心ください」
このように同じ価値を伝えるにしても、まず問題意識や疑問を投げかけることで、価値を効果的に伝えることができるのです。
「Q&A」は比較広告として利用できる
さらに、この「Q&A」を使うことで競合他社との違いを気づかせることもできます。
日本では、あからさまな比較広告はできないことになっているため、この「Q&A」は効果的な手法と言えるでしょう。
●住宅会社のケース※他社と違った利点を訴求する
自社の価格設定が、オプション込みのものだったとします。
この場合、表示価格だけを見れば、オプション抜きの他社よりも高くなってしまう。
しかしこの住宅会社は、お客様が本当に安心して家を建てるには、この表示がベストだという考えを持っているのです。
Q「価格には工事費はすべて入っているのかしら?」
A「当社は基本的な工事費をすべて含めています。他社では見積もり後、『あれもオプション』『これもオプション』と追加が発生していく場合がありますが、当社では建物自体•豪華設備仕様•全室照明器具•標準附帯工事•消費税などを含めて価格をご提示します」