「いらっしゃいませー」
「○○セールで-す」
「ぜひお立ち寄りくださ-い」
「お買い得品はこちらで-す」
店頭などで、一生懸命呼び込みをしている販売スタッフのみなさん。
とっても元気がよくて、感心させられます。
でも元気が良ければいいというわけではありません。
ちゃんと言葉として、店の前を行き来する人の耳に届かないと意味がないからです。
その言葉、ちゃんとお客様の耳に届いていますか
呼び込みは大きな声で元気よく、お店ではそのようにスタッフを指導しているのかもしれません。
それは間違ってはいませんが、呼び込みの目的じゃそもそも何なのかをスタッフが理解していないと意味がないのです。
だからいくら大きな声で元気よく叫んでも、通りすがりの人にとっては何を言っているのかさっぱりわからないのです。
さらに1人のスタッフが言うのならまだしも複数のスタッフが勝手気ままに声を出していると、さらに聞き取れなくなります。
これではせっかくの呼び込みも、集客効果が薄れてしまいます。
これを「効果の相殺」といいます。言い換えればエネルギーの浪費であり、ただ、騒いでいるだけなのです。
だから、複数のスタッフで呼び込みをする場合は、誰がどんなメッセージを発するのか、事前に打ち合わせをしてから、交互に声を出すようにしましょう。
これは、店頭における呼び込みだけに限った話しではありません。
店内でも、あちらこちらで販売員が勝手気ままに叫んでいる‥・そんな呼び込みでいったいどれほどの効果があるのだろうかと、疑問に思うことが度々あります。
「なにが言いたいの?」
「なにを言っているの?」
「うるさいなあ!しずかにしてちょうだい!」
そのように感じているお客様は、少なくないはずです。
「こんなに頑張っているのに、いったいどうして、成果が上がらないんだ!」
そういう時には、「効果の相殺」を疑ってください。
リズムのある連呼でお客様を振り向かせよう
「ご覧くださ?い」
「お買いどくり-」
「3割引きー」
売場や店頭で元気よく、声だし!呼び込み!
非常に結構です。
が、お客様の様子は?というとまったく無関心という事はないですか。
一生懸命道を歩く人に声をかけても、来店してくれない。振り向いてもくれない。これでは声出しの効果が、まったくありません・・・。
そうなるとどんなに元気な販売員でも、次第に販売員の声もしぼんでいきます。
やる気もなくなって、くたびれて、疲れ果てて、終いには、むっつり黙りこむ。
そんな時には「リズムで連呼」がオススメです。
たとえば、
「見てっ、見てっ、見てっ、見てっ! ご覧の通り!」
お客様は「ドレドレ」と、振り向いてくれますよ。
「トク、トク、トク、トクツ! お買い得ウ!」
お客様は足をとめて、近づいてくれますよ。
「3割、3割、サンワリビキダ!」
お客様がその商品を手にしてくれますよ。
このように同じ言葉を繰り返し連呼することで、リズムが生まれます。
そのリズム感が大切なんです。
テレビやラジオで流れているCMもそうだと思いませんか?
たとえば 「すぐおいしー♪ すごくおいしー♪」 (日清食品「チキンラーメン」)
メッセージを、リズミカルに、メロディーに乗せるのです!
そうすると、言葉の存在感がアップ。
視聴者が振り向く、見入る、記憶に残る・・・わけです。
最初はちょっと恥ずかしくて言いにくいかもしれませんが、試してみる価値はあると思います。
店頭での呼び込みにもこれを応用してください。
お客様への声出しは、はっきりと通行人に聞こえるように心がけてみてください。