何度も足を運びたくなるお店というのは、取り扱っている商品や価格が魅力でお客様がやってきているわけだけではありません。
お客様がそのお店に行きたくなるのは、安心できる居心地のよさがあるからです。
そんなお店の印象を演出するのは、ショップ店員であるあなたの笑顔かもしれません。
お店の魅力…それはあなたの「笑顔」です。
「笑顔」が意味するのは「わたしはお客様の味方ですから、どうぞご安心くださいね」という、強力なメッセージを秘めていることです。
でも、みせる笑顔のタイミングによっては、魅力に差が出ます。
いつも二コ二コという営業スマイルでは、なんだか不自然です。
つくり笑顔であることは簡単にお客様にばれてしまいます。バレバレでは笑顔の意味と価値が半減します。
お客様に好印象を与える笑顔のコツは、お客様と視線があった瞬間に、二コリ!と笑顔を返してください。
そうすれば、お客様にインパクトを与えることができます。
「ぼくのために、わらってくれた!」
「わたしのために、わらってくれた!」
そのように感じてもらうことが大切なんです。
ダラダラとした笑顔ではなく、お客様と視線が合った瞬間に笑顔を見せること。
そうすれば、店員であるあなたの魅力もきっとアップします。
ところで、実演販売員も「笑顔」を武器にしています。
ベテランになりますと、「笑顔」だけで集客してしまうんです。
たとえば、通行人と意識的に視線を合わせて、というよりも視線をつかまえて、二ツコリ。「こっちまでおいで?」と、手招きするような感じです。
そうすると、その販売員の「笑顔」の魅力に取り憑かれてしまったのが、手招きに導かれて人が集まってくるんです。
お店を繁盛させてお客様にお店のファンになってもらうためには「笑顔」を武器にしましょう。
お客様の購買力を後押しするショップ店員の視線の力
メールやラインでコミニケーションをとるようになったからといっても、現実の世界ではアイコンタクトによるコミニケーションがとても重要です。
例えば接客中にお客様と視線を合わせた時と、視線を合わせなかった時とで、お客様が商品を「購入に至る率」を比較してみてください。
「視線を合わせた時」つまりアイコンタクトをとった時の方が、断然購入してくれる率は高いはずです。
なぜそういうことになるのでしょうか?
それは、アイコンタクトによって話す言葉にも「説得力」が出るからです。
視線を合わせないで「この商品、とってもいいんですよ」と紹介するよりも、お客様と視線を合わせて「この商品はほんとうにいいんです」と力説した方が、間違いなくお客様はグッと心をつかまれます。
この販売員が言っていることは「間違いない」と、お客様は確信してくれます。
人は、心の中にやましいことがあると、無意識に視線をそらします。相手と眼を合わせようとしないものなのです。
逆に、「間違いない」と、自信がある時や確信している時は、相手の目をジツと見つめながら話します。
販売員が視線をそらす、ということは自信のなさの表れ。
自信の無い販売員から購入したい、とは誰も思いません。アイコンタクトによって説得力に差が生じるのも、当然なので
す。
ですから、接客中には適度にアイコンタクトをとりながら話すのがとても大切なのです。
タイミングを見計らって、アイコンタクトをとる回数を増やしていくとよいでしょう。
1回のアイコンタクトにかける時間は3秒前後。接客を通じてお客様と仲良くなりながら、アイコンタクトにかける時間を4秒、5秒と、伸ばしてください。販売力がパワーアップします。
でもいきなりジIと見つめてはいけません。お客様が、おびえてしまいますから。
実演販売員も、商品説明の「ここ一番!」という時には必ず、アイコンタクトをとっていますから機会があればじっくりと観察してみてください。
小売店の魅力は店員の素直な笑顔から始まるといっても過言ではありません。ちょっとヒントを得たことを試してみてください。