接客は基本的に1対1です。
お店に1人しかお客様が居なければ良いのですが、何人も入店している場合は、接客時間を意識しておかないと、お客様を逃してしまうことになります。
ただし、誰にでも同等に時間を配分するということではありません。
そこにはお客様に満足してもらい、かつ店舗の売上アップを狙うというバランスを考えた時間配分をしなければいけません。
あなたなら、接客時間についてどのように考えますか?
価格に比例する接客時間を意識する
1個旧円の駄菓子と、1台数百万円もする高級車があったとします。
さて、あなたが考える接客に要する時間はどうでしょう?
おそらく、かなりの差が生じることでしょう。
商品の価格によって、接客に要する時間は比例する傾向にあります。
価格が高ければ高いほど、接客には時聞をかけなければいけません。
これを考えないと、お害様を「満足」「納得」させることができません。
あなたが店舗のスタッフなら、日々の接客を振り返って、「接客時間」をどこまで意識して対応していると思いますか?
単価の安い商品に、だらだらと長い時聞をかけていませんか?
お客様の機嫌を損ねてはいけないと、お喋りに夢中になっていませんか?
ただでさえお客様は、長い接客を嫌います。
よっぽどその商品に関心がなければ、結論、つまり価格で融通を利かせてくれるのか? それとも他の類似商品と比べて良いのか悪いのか? それを早く教えてほしいと思っているでしょう。
自分では一生懸命丁寧に、詳しく説明しようとしているつもりでも、それでは物は売れにくいと思います。
お喋りをしてご機嫌取りをするより、商品に興味を持ってもらうことに主眼を置かなければ意味がありません。
逆に、単価の高い商品なのに、その日のうちに購入してもらおうと焦っていませんか?
単価の高い商品であれば、お客様を1日の接客だけで「納得」させることはできませんから、押し売り接客ではなかなか売れません。
高い商品は1日目は実物を見るために来たり、なんとなく迷いながら来ているだけだと思います。
1日目はサラリと説明するだけにとどめて、そこで次回来てもらえるようなアプローチを投げかけておくと良いかもしれません。ただし、無理強いはせずに、判断はお客様におまかせするつもりで。
「最適な接客時間」を考えないと、売れるモノも売れない
「最適な接客時間と、購入してくれたお客様にかかった接客時間の平均値」を出してみましょう。
この商品にかける接客時聞は、約1時間がベスト。
あの商品にかける接客時間は、約10分がベスト。
そして、お客様が「時聞を意識する」前に、購入を働きかけることがポイントです。
なぜなら、時聞を意識しはじめたお客様に、商品を購入してもらうことは難しいからです。
「最適な接客時間」を知ることによって、仕事の能率も売上もアップするでしょう。
すべての商品に言えることですが「長い時聞をかければいい結果が出せる」というわけではありません。
購入を迷う接客にはプレッシャーを与えて購入動機にする
「明日また来るから、その時に」
「この商品、ずっと置いてあるから、気が向いたら、購入する」
こんな具合に、商品をお勧めしてもお客様にさらりとかわされてしまうことって、日々何度もあると思います。
つまり、店舗スタッフはお客様に「商品を購入するきっかけになる動機」を与えなければいけません。
商品を購入する「動機」(きっかけ)がなければ、お客様はなかなか購入に踏み切ってくれません。
だからちょっと迷っているお客様には、プレッシャーを与えてみてください。
例えば
「商品はここにあるだけです」
「わたしが接客できるのは、今日の○時までです」
「こちらは季節限定の商品です」
「このお値段でご紹介できるのはタイムサービスの時だけです」
「この商品はおひとり様、3個までです」
「ご紹介できるのは、本日の5時までです」
「ご購入できるのは、招待券をお持ちの方だけです」
「先着○名様限定です」
「売れ切れたら、次回の入荷は未定です」
このようにしてお客様に「プレッシャー(緊張感)」を与えてください。
そうすれば、お客様に「今、買わないといけない」と、購入する「動機」が生まれます。
「緊張感」を与えることによって動機が生まれ、購入しようという「決断」が促されるです。
もし、接客で、なかなか成果が出ないと悩んでいるなら、それは、「動機を与える力がない」ということが問題ではないでしょうか。
「いらっしゃいませ」「お買い得です」だけでは商品は売れません。
どういう動機(プレッシャー)を与えれば、お客様が購入に踏み切ってくれるのかを、自分なりにじっくりと考えてください。
また、売上を伸ばしている同僚や、他の店のスタッフの接客トークに聞き耳を立ててみてください。
以上「効率の良い「接客時間」を考えて、お客様満足度と店舗売上のアップを狙う」でした。