店長は毎日がトライ・アンド・エラーの連続だと思います。
これだけ売上を伸ばしたい、来店客のニーズを的確に捉えたい、店舗スタッフのやる気を引き出したい、など、様々な目標に挑戦しているはずです。
挑戦することと、同じぐらい大切なことがあります。
それは結果の検証と反省、そして改善です。
店や店舗スタッフだけでなく、店長自身の成長のためには、闇雲に挑戦し続けるだけでは実は経験値はアップしないのです。
PDCAマネジメントを機能させること
店長に求められるマネジメントの最も重要なものが、ビジネスでは欠かせないPDCAサイクルです。
最初に目標達成の計画を作り、それを実行に移し、成果に結びつけるPDCA能力をつけることができれば、店長としての役割を果たすことができます。
<PDCAサイクルの意味>
「P」はPlan(計画)
「D」はDo(実行)
「C」はCheck(検証)
「A」はAction(修正)
店長として実行力に問題があるタイプ
やったほうがいいのはわかっていても実際には、このPDCAサイクルを上手く実行できない店長が多いのが現状です。
特に計画を建てようとする際に、忙しいのを理由に放棄したり、詰めが甘かったり、やらなくてもよい理由を探してばかりいるタイプは要注意です。
なぜなら、そんな店長では店舗の発展はありえませんし、店舗スタッフも離れてしまうでしょう。
もしも下記のタイプに当てはまると感じているなら、店舗の経営改善と同時に自分自身の行動改善も試みてはいかがでしょうか。
計画先行型の店長
計画段階であれこれ悩んで、計画は立てるが、結局は実行しない。
やりっ放し型の店長
計画を立て実行はするが、結果を検証しないので、同じ失敗を繰り返し、行き詰まってしまう。
思いつき型の店長
計画を立てるのが苦手なタイプ。店長の思いつきで実行していくので、チームのメンバーが振り回されてしまう。
計画が無ければ店舗繁栄の成果無し
店長によっては日常の忙しさの中で、計画を作るのって面倒だと感じると思います。
だからその場で思いついたことを、仮説や検証もせずにすぐに実行に移す「思いつき型」タイプの店長が多くいます。
あっ!と思いついた時点ですぐに実際に動いてみるのは、行動力という点ではとても良いと思います。
それで運良く成果が出ることもありますが、これでは店を預かる店長として進歩しません。
チェーン店であれば契約会社の役員や社長は、店長が何をやろうとしているのか事前にわからないので、放任するしかなく、成果がでなかったり、代わりの人材が見つかればすぐに交代されかねないのです。
また店舗スタッフは、店長の思いつきの指示に翻弄されてしまってはとても可哀想です。
この状態はたいへん無駄が多く、関係者からの信頼も得にくいので、店を繁盛させたいのなら、最初に「計画を作るクセづけ」をすべきです。
計画に時間をかけすぎてはいけない。とりあえず、やってみよう
計画立案が重要だと言っても、あまり計画に時間をかけすぎるのも問題です。
計画先行型の人は、計画を作ることに時間と労力をかけすぎる傾向があります。
いくら良い仮説で完璧な計画を作っても、実行のタイミングを逃したり、十分実行されなければ成果を出すことはできません。
「良いと思ったら、すぐ計画し、実行に移すこと」です。
商売には旬のタイミングがあります。
その機会を逃さないように、とりあえず実行しましょう。
考え抜いて完璧な計画だと思っても、あくまで仮説です。
だから、実際にやってみないと効果があるかどうかわかりません。
上手くいかなければ、原因を検証して修正して、再度実行すればいいだけのことです。
検証することが進歩する秘訣
店長が一番苦手にしていて、実際できていないのが「検証」です。
やりっ放しでは十分な成果は出せない。やったことの成果を定期的に検証する必要があります。
多くの場合、「なぜ上手くいかないのか」のところで止まっています。
上手くいかない本当の原因(=真因)がつかめないために、思考放棄になっています。
これを乗り越えないと、改善案(修正)はできないし、本当の成果は得られません。
PDCAサイクルのチェックポイント
①計画(PLAN)
くチェックポイント〉
・実現可能な異体的計画を作る
・達成目標と期限を明確にする
・担当メンバーを決める
②実行(DO)
くチェックポイント〉
・優先順位をつける
・プラス発想で前向きに行動!
・具体的やり方を指導する
③検証(CHECK)
〈チェックポイント〉
・中間チェックを必ず行う
・良いか悪いのかの評価基準を明確に
・成果を褒め、やる気にさせる
④修正(ACTION)
くチェックポイント〉
・改善策をすぐに意思決定する
・情報を公開し、共有する
・成果が出るまで続ける
以上、「優秀な店長になるためのPDCAサイクルの意味」でした。