店舗の販売計画や経営計画を、「とりあえず作ってみた」という段階で中断していませんか?
実は繁盛しない店舗の多くが、その状態であるといいます。
「なんとなく」や「とりあえず」という姿勢は、店舗経営を軽視しているとも言えるのではないでしょうか?
計画を重視しない店舗は繁盛店になれない
計画を作る、そして作りながら何度も仮想の検証を行い、実行しながらしっかりと練り上げていく店舗ほど繁盛店になる可能性が高いもの。
計画を立てるのは、忙しい店長にはとても面倒くさいものかもしれません。
だから、計画を立てて文書化した時点で、出来上がった気になって、そのまま自然と繁盛店になるだろうと夢見ている店長がよくいます。
でも、そんなに甘いものではないことを、繁盛店の店長は知っています。
例えば数値目標を立てると、どこでも実現可能な数値よりも、やや高めの目標を立てるのが常識です。
繁盛店の店長は、数値を検証する時に、前年比については特に触れません。
それよりも現在の数値に対して「予算比、計画比でプラス0万円、0%のプラス」とか、仮にマイナスの場合でも「目標比で、マイナスなのでがんばろう」とスタッフに発言します。
前年比から伸びていても、「計画した数値との比較が重要である」と考えるほう大切です。
繁盛店になりたいのなら、どうやったら数字が作れるのか、足りない数字をどの商品でどんな企画で作り出すのかを常に考えましょう。
前年比しか見ていないと、最初から予算には届かないものだと思っています。
「前年比志向」が強い店長は、前年にやったことや傾向をばかり分析しようとします。
計画をきちんと立てていれば、前年の数値などほとんど見る必要がないはすです。
しかし、現実に予算が達成できないことがわかった時点で、急に前年のことを気にしだします。
だから、そんな店長には、いつまでたっても予算達成するような具体的な計画はできません。
最終的には、いつも前年実績にも届かないという店長もよくいます。
予算や目標、計画というのはあくまでも目安であって、達成できない可能性のほうが高い数字であると思っていませんか?
予算は達成できるもの、計画は達成しなければならないものなのです。
店長が計画した予算や目標は、必ず達成すること
店舗を経営する店長にとって、数値が記された販売計画作りは、とても大切なものです。
会社で言えば、事業計画、経営計画にあたるものが店舗の販売計画です。
予算は業績目標としては大変重要なものです。
しかし、これが現場の店舗の数字の話になった瞬間に、その数字が軽視される傾向があるのは、なぜでしょうか?
小売業の歴史に照らし合わせると、その理由がわかります。
日本の流通小売業は、西暦2000年代に突入した時に、低成長時代に突入しました。
だから計画した数値もあってないようなものになり、予算未達は当たり前という時代に変わりました。
その結果、言い訳が先行する不振店になってしまったお店もたくさんでました。
店長は販売戦略のアイデアを駆使して予算を達成すること
計画とは、実現させるためにあります。
またその計画は、同時に、業績を向上させるための裏づけ、具体的な実行策をもって作られていなければなりません。
即時に業績を向上させる実弾を店長が持って数値計画を立てることが必要です。
その際に店長が頭に入れておくべきことは、以下の3つのポイントです。
(1)市場縮小を前提に計画を立てること
(2)シェア発想をベースにおくこと
(3)前年院ではなく予算出で数値の進捗をはかること
これからの日本市場に限定すれば、市場が拡大する業種の方が少なく、基本的にはどの業種も市場縮小が大前提となります。
これは人口減少があると同時に、モノに対する支出も減少傾向にあるということも理由です。
そうなると小さくなる市場で、どうやって売上を上げるかは、シェア発想が必要です。
自店が周辺地域で、どのくらいのシェアをとれるのか。
もし市場が拡大しないのなら、その市場の中でシェアを高めることが売上確保の重要な要素となります。
シェアを上げるためには、どうすればいいかを戦略として持つことが店長には求められます。
具体的には、次の4つの実弾を店長がイメージできているかが問われます。
・営業戦略
・工リア戦略
・商品戦略
・顧客戦略
この4つをイメージしながら、数値計画を立てられた店長は数値計画を軽々とクリアしていきます。
しかしこれがないとどうしてもやっつけ仕事になり、数字合わせに終わり、結果的に前年発想の繁盛しない店を作ってしまうのです。
超繁盛店の店長は、何としてでも予算を達成させる!!という強い意思をもって計画を作ります。
ただし、単なる気合だけで計画を作るのではなく、論理的な裏づけをもって計画を作り、それを管理していきます。この繰り返しが繁盛店を作るのです。
以上「繁盛店になるための予算と目標を計画する方法」でした。