模範を示す店長ほど信頼され尊敬される

非正規雇用のスタッフ、アルバイトスタッフに頼らざるを得ない店舗経営において、仕事観の違いや本人の未熟な意識の違いから業務に支障をきたしたりする行動が後を絶ちません。たとえ原因となるスタッフを辞めさせて、新たに入れ替えられたとしても、同じことの繰り返しになる可能性が高い。

スタッフの教育には時間がかかることと、新人の意識の低さを理解しながらその人自身の個性を重んじた教育が求められます。

文字より映像に親しんできた世代に「言葉」で伝えても理解してもらうのは難しく、それよりも行動で実際に見せることが伝わりやすいもの。

罰則を作っても、スタッフ自身の意識が低ければ同じことの繰り返しになります。相手はわからない、理解できるスキルが未熟という現実を受け入れたスタッフ育成が、店長自らの行動に求められています。

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店長の姿勢次第で営業目標は達成できる

目標を与えられた時、あるいは目標を設定する時、店長自身が「この日標は無理だ」「とても達成できそうもない」と思ったら、その目標が達成される可能性は極めて低くなります。

誰でも「無理だ」「できそうもない」と思うと「できない理由」を探し始めるからです。「できない理由」を考え始めると、行き着くところは「やっぱり無理だ」ということになり、達成するための行動に至らないのです。

反対に店長が、「高い目標だけど、なんとかやれそうだ」「工夫すればできるのでは」と思ったら、その目標が達成される可能性は高くなります。

「やれそうだ」「できるのでは」と思うと、「できるやり方」に意識が向かうからです。「できるやり方」を考え抜いていくと、「なんだかできそうだ」「こうやればうまく行くはずだ」という自信ができて、「よし、やってみよう!」と目標達成に向けた行動につながっていきます。

目標に対してポジティブな姿勢をとるのか、ネガティブな姿勢をとるのか、行き着く先は「最初の受け止め方」「発想の仕方」 で決まってしまうのです。

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店長はプレーイング・マネージャーとして行動する

店長はプレーイング・マネージャーです。プレーイング・マネージャーとは、現場で行動する人であり、机で仕事する人ではない。

店内に指示を出しても、なかなか動こうとしないスタッフがいませんか?

動こうとしない人が挙げる理由として多いのが、「口で言うのは簡単ですけど」「自分はやらないくせに」というものです。

一緒に働いているスタッフに、そんな言い訳や愚痴をいう人間がいると店舗の機能は落ちます。

店長としては、「自分の指示に基づいて積極的に動いて欲しい」と思いますが、指示だけでは影響力は小さいもの。影響力を高めていくためには、言葉だけではなく、「店長自身が背中を見せて行動していくこと」「一緒になって現場で汗を流し共感性を高めていくこと」が求められます。

店長は店舗全体を見てスタッフ指導にあたる

店長は、視野を広く持って各部門・各担当という全体を見ていなければならない。「自分のことだけをしている」「部分しか見ていない」というのでは、店長としての役割・責任が果たせない。各部門・各担当が、それぞれの役割・責任を果たして、はじめて店舗としての役割・責任が果たせるのです。

店長は、部分最適ではなく全体最適を追求する人です。

部分最適とは、「ある狭い範囲で最適にすること」であり、全体最適とは、「視野を広く持ち、全体を見て最適化をすること」です。

「木を見る」のは部分最適であり、「森を見る」のが全体最適です。「木を見て森を見ず」で、行きすぎた部分最適が全体最適の弊害となることは多い。

店長は、スタッフ全員に注意を払い、それぞれの確実な計画の実行のための指導を適時適切に行わなければならない。「木々を見て森を見る」ことが必要です。

以上「模範を示す店長ほど信頼され尊敬される」でした。

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