大型店を経営する店長の役割とは?

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80年代に大店法が緩和・撤廃された後、各地で新しい大型店舗が次々と誕生しています。
大型の商業施設には、核店舗となる百貨店やスーパー、カテゴリーキラー型の大型専門店などが数店入居し、それ以外に15坪から150坪程度までの専門店を、テナントとして200店以上入居させるというようなケースも珍しいことではなくなりました。
まるで一つの街がコンパクトにパッケージ化されたようなものです。
そのような場所では、一日をゆったりと過ごすには十分なので、家族連れを中心として、レジャー感覚で様々なお客様がやってきます。

それぞれの売り場が隣接しているだけに、それを統括する店長の役割は高いスキルを要求されます。

核店舗となる百貨店や量販店、テナントの大型専門店などの店長には、小型店の店長とは違った仕事や役割が生じます。比べものにならないぐらいより高いマネジメントカが必要となります。

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柔軟なスタッフ数・人件費コントロールが店長の重要な仕事のひとつ

特に大型店の場合、スタッフ一人当たりの守備面積が広いといということを認識しなければならない。

守備面積とは、売場面積をスタッフ数で割ったもの。
小型の専門店の場合、30坪の店舗に常時3人のスタッフがいるとすると守備面積は10坪となります。
大型店の場合、人的生産性を高めるために、スタッフの守備面積を広げています。

小型店の場合は店舗の繁閑に合わせて、リアルタイムにスタッフの調整を行うことはなかなか難しい。

大型店の場合は店舗の売上状況、お客様の入り具合に合わせてスタッフのシフトをコントロールすることできます。

大型店の場合、部門別にチーフなどの責任者を配置していることが多く、その部門のスタッフのシフト管理は部門チーフが行っていることが多い。つまりその月、その日の売上予定とその売上に合わせた人件費枠を頭に入れて、柔軟な人件費コントロールを行うことが重要です。

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モチベーション向上、法律遵守、クレーム対応に正面から積極的に取り組む姿勢が必要とされる

人件費の金額的なコントロール以前に、スタッフ数も大型店の場合は多くなります。
雇用形態も正社員、契約社員、フルタイムパート社員、短時間パート社員、派遣・マネキン社員、アルバイトなど多様です。
また、テナントで入居する専門店のスタッフ管理まで、責任を持つ必要があるのでたいへんです。

◎スタッフが多様になることで生まれる弊害
・仕事に対する意識が低い人がでてくる
・店舗の目標を共有しにくい環境になる
・業務のバラつきを押さえ、店舗のクオリティを維持することが難しくなる

だから大型店の店長は、店舗全体をバランス良く運営していくために、人の調整とそれぞれのスタッフのモチベーション向上に取り組む仕事のウエイトが高まってきます。

また大型店ほど営業時間も長く、店休日も少なくなる傾向があるため、店舗のマネジメントに関しては技術的な向上と法律遵守の姿勢も高めていくことが不可欠になります。
最近では営業時間に関して、開店時間を早めたり、閉店時間を遅くしたりする傾向にあるのでなおさらです。

しかし店長が、スタッフの至らない点を全て補えば良いというものではありません。店長が働き、穴を埋めるというようなことは現実的に無理があります。

店長は責任を持って、マネジメントの仕組みづくりに注力をしていかないと、店舗運営に無理が生じてきます。

特に大型店になれば客数が増えるに伴って、いろいろなタイプのお客様が来店します。だからクレームや事故の発生数も多くなります。
その場合決まって「店長を出せ」「店長どうしましょう」となってくるので、その都度適切な対処と危機管理に取り組むことになります。

大型店ではそういう部分まで含めた仕組みづくりと、店舗の総合的なカイゼンカが店長に求められます。

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