来店したお客様を見て、すぐに接客すべきか、ちょっと時間を置くべきか、視線を合わせて一瞬で判断するというアイキャッチはとても重要です。
でもお客様によっては、視線を合わせようとしても、なかなか視線が合わなかったり、もしくはお客様が視線を合わせてくれないことがあります。
無理に視線を合わせようとすると、逆にお客様が嫌悪感を感じて逃げてしまうかもしれません。
そうなっては元も子もありません。
接客すべきお客様と、接客を控えたほうがいいお客様の見分け方はあるのでしょうか?
お客様の足の向きを見て判断する
特に通行人相手の接客や販売をする場合は、視線を合わそうにも、なかなか合わないものです。
そこで、通行人に声をかけて、「足を止めさせる」わけですが、その時お客様の「足元」に注目してください。
「お客様、ちょっと」と声をかけて、立ち止まったお客様の足の向きが、歩く方向を指していれば「見込み無し」です。
つまり、首だけ販売員に向けている人は、なかなか接客に応じてくれません。
声をかけて、お客様が立ち止まり、足の向きが店員の方に向いてくれたら、これは「見込み有り」です。
接客に応じてくれる確率が高いでしょう。
このように、なかなかお客様と視線を合わせることができない時には、声をかけて足元をチェックしてみることをお勧めします。
そうすれば、しっかり力を入れて接客した方がよいか、かるく接客した方がよいか、見分けることができるでしょう。
しかし、通行人に声をかける場合は、いくら声をかけても相手にされず、なかなか立ち止まってくれない、というケースは少なくありません。
視線も合わないし、立ち止まってもくれない。
そんな時は、ちょっと相手の気を引くような独り言を大声で言うのはどうでしょうか。
「おーそう言えば」とか「なんてことだ~忘れてました!」「これは大発見だ!」とか。
そうすれば、ほとんどの人は足を止めて注目します。
「何かあったのか?」と振り向いてくれます。そこですかさず、「今からタイムサービスをはじめます」なんて言うと、ゾロゾ口人が集まって来るかもしません。初めての人には、ちょっと勇気がいるかもしれませんが、通行人に無視されたくなかったら、挑戦するしかありません。
■こんな時にはすぐに接客を!
「確か、あのお客様はこの前も、同じ売場にいた」
「あのお客様、また同じ商品を手にして考え込んでいる」
そういう時は、お客様の呼び出しを待たずに、すぐに接客してください。
「確か、お客様は先日も、ご来店していただきましたよね?」
そんなふうに、笑顔で声をかけてみてください。
お客様の表情が「待ってました」という感じなら、商品を売り込むチャンスです。
度々売場に足を運んでは考え込んでいるお客様や、日をおいて、同じ商品を見にやってくる、というお客様は、商品購入に前向きな証拠というサインですから、見逃してはいけません。
そこで、声をかけるときに、「昨日も、いらっしゃいましたね!こんにちは」というように、自分は覚えていたということを、さりげなくお客様に伝えるようにしてください。
なぜなら、接客に応じてくれる確率が間違いなくアップするからです。
お客様は基本的には接客を嫌うものです。
しかしその一方で、「店員から存在を認めて欲しい」という気持ちや、欲求を持っていることも忘れてはいけません。
つまり、店員がお客様の存在を認めてあげることによって、そのお客様は快く、接客に応じようという気持ちになってくれるのです。
「お客様を見たことがある」
「同じ商品を何度も手にした」
これ以外にも、店舗スタッフがすばやく接客したほうが良い時があります。
それは、お得意様が来店した時です。
お得意様は、まさしく「店員に存在を認めてほしい」と思って来店してきますから、接客
しようかどうか、迷う必要はありません。
決してお得意様を無視することの無いようにしてください。
以上「お客様の足はどこに向いているか?接客すべきお客様の見分け方」でした。