販売促進と催事はセットで考えるのが常識ですが、そのまま企画を進めると漠然としすぎていて何から手を付けていいのかわかりません。
販売促進が伴う催事には、大きく5つのタイプに分類できます。
催事の目的は何なのか?
どんな販促効果を狙うのか?
それぞれ目的と効果が違うので、よく検討したうえで取り掛かった方がよい。
店舗の規模は関係ありません。自分の店に当てはめながら考えてください。
それでは5つのタイプについて、それぞれ説明していきましょう。
大型催事
●目的
・顧客への最大サービスで既存客には満足感を、新規客には期待感を得てもらう
・顧客への感謝の意を表わす
●効果
・商圏を拡大し、新規客獲得をめざす
●催事の販促タイトル例
大創業祭、〇周年記念、リニューアルオープン
固定客化催事
●目的
・名簿客(アンケートやプレゼント企画等で集めた顧客名簿)から固定客への促進が最大のテーマ
●効果
・得意客様だけの催事を強調することで、個人的に特別な優良顧客であることを訴求して満足感を高める。
・特別感(今しか、この機会しか、発売前など)を訴求する。
・限定感(自分だけが、自分だけのために、予約でしか買えない)を訴求する。
●催事の販促タイトル例
特別ご招待会
季節催事
●目的
・旬、歳時記をテーマにして「今しか買えない」を訴求した購買意欲を向上させる催事をする。
・「今しか味わえない」など、旬商品の限定販売による購買意欲の刺激させる。
●効果
・季節感を演出した売場づくりによる、商品、売場、販促の三位一体の訴求効果を狙う。
●催事の販促タイトル例
「旬の秋刀魚、産地直送とれたて市」「世界のパティシエ勢ぞろい!厳選バレンタインフェア」
単品強化、名物商品強化催事
●目的
・自店の「あそこのあれ!」という主力単品づくり、店舗限定の名物商品づくりが目的
●効果
・自店にしかない独自商品で集客
・自店のブランド力を高める
●催事の販促タイトル例
北海道の契約農家生産の小豆で作った「あんドーナツ」、売り切れ次第終了
安さ感訴求催事
●目的と効果
・社会情勢の影響等で、消費意欲が低下している来店客に、お買い得になっている商品を揃えて、お買い物の楽しさを思い出してもらう。
これからの販売促進に向けた催事の考え方
2020年後半から続くコロナウイルスによる経済界への影響が1年以上続きました。コロナ前の状態まで消費者心理が回復するまでには、まだまだ時間がかかると思われます。
回復傾向が見えだしたら、大きな催事で景気を盛り上げたいところですが、今は人が多く集まり騒ぐ空間に警戒心を持つようになっています。
下手に行うと店舗のイメージダウンにつながりかねません。
特にSNSですぐに話題が拡散される世の中ですから、催事開催には十分配慮しなければなりません。