飲食店や対面販売でお客様に嫌われない接客方法とは?

店舗で商品を吟味していると、店員がすぐに声を掛けてきたり、しつこくあれこれと聞いてくる場合があります。
こちらはゆっくりと商品を吟味しながら買い物を楽しみたいのに、それを邪魔されたような気分になってお店を出てしまう。放っといて欲しいと思うお客様が増えています。さらにマニュアル通りにしかできない店員の行為が、お客様に不快感を抱かせてしまうこともあります。

飲食店でも、お客様同士で話が盛り上がっているときや、大切な話をしているときに注文を取りに来たり、皿を引き取りに来たり、場の空気を読めない店員に出会うと嫌な気持ちになります。

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対面販売や飲食店のオーダー伺いでは、アプローチのタイミングが重要

アプローチのタイミングが早いとお客様は警戒をしたり、思考がさえぎられ不快な思いをします。
お客様は「自分に必要かどうか、本当に買いたいと思えるかどうかわからない商品を押しっけられるかもしれない」と思うのです。

客の意識は、数多くある店舗の、数多くある商品の中から自分にピッタリのものを見つけたいと思っています。
しかし販売スタッフは、「今持っている、あるいは見ている商品を気に入っているのだから、この商品を売るためには、どうしたらよいだろう」と考えてしまう。

来店客の立場になってみよう。
見た瞬間に気に入ったとしても「予算内」でなければ、それはどんなに気に入っても購入できない。
一般的に、サイズ、素材、いわゆる商品のスペックを確認し必要条件を満たしていれば、検討する段階となります。
購入意思を固めているものの、予算などの障害をいかに除去していくかをお客様自身が考えている場合には、仕様確認が終わった時点でのアプローチが一般的には効果的です。

スペックの確認中に声をかけるのであれば、少し離れたところから声をかけたり、偶然に通りすぎたかのように声をかける。

商品が必要条件を満たしているかどうかを確認している時には、お客様は通常、スタッフとは個人的な関係を持ちたくないものです。

逆に商品に対して購入意欲や欲求が湧いてくると、欲求に対する情報交換ができるスタッフとの個人的な関係=接客を受け容れられるようになります。

ただし、仕様確認中にもスタッフに何かを尋ねたいこともあるかもしれない。
そういった時は簡単な一言の声かけ、挨拶でも何でもよいので投げかけてみる。
そうすると、「あのう、すみませんが……」とお客様から声がかかるのです。

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パーソナルスペースの適正値へ相手との関係(対人距離)

・親密な関係 45cm以内…家族・恋人など

・個人的関係 45〜120聖:友人など

・社交的関係 120〜360聖‥職場の同僚など

・公式的関係 360cm以上…公的な人物など

仕様確認中は、社交的関係の距離から声をかけるようにしたほうが警戒心を抱かせない。

その後、仕様確認が終わり検討段階に入り始めた場合には、個人的な関係に距離を縮めていきます。
よって、「検討段階に入り始める客のアクション」を把握しておく必要があります。

衣料品などの場合なら、値札(これにサイズや素材などが記載されている)を見終わり、鏡や他のアイテム(色やデザイン違い)を探し始めたタイミングです。

これらのアクションとは「購入後=使用時の自分をイメージしている」状態。
ここで、使っている状態のイメージを膨らませてあげるための手助けに乗り出すわけです。

この手助けの乗り出し方には、基本条件があります。

一つ目は、商品に関する問いかけ、そして「Yes・No」で終わらない質問方法や声かけです。

商品購入の手助けを行うのが接客です。
とすれば、相手の商品に対する欲求度合いをつかむこと、これが重要です。スタッフの伝えた商品に対する二言に対して、ポジティブな言葉が返ってくれば、更に突っ込んで、購買心理のどのステップなのかを見極めるべく、話を進めていくことです。

しかし、ネガティブな反応であれば、おすすめできそうな他の商品を探すための質問や、その場を立ち去るための対応を考えなければならない。

【良いアプローチ例】

・商品の良い点を一言で「その色は今年の流行色」

・目が高いことを一言で「こちらは、プロ仕様で」

・プロらしさを一言で「〜な使い方もできるので」

・お得なことを一言で「今日からのプライスオフで」

・自分と商品に興味を引く「私も持っています」

この言葉の後、お客様がつい本音で「そうなの?」と続くようなアプローチです。

一方、良くないアプローチ例は、「何かお探しですか」のように事実確認をすると、「見てるだけです」と答えが返って会話が終了してしまう

良いアプローチ例をスタッフ全員で共有できるよう、店長は情報収集とその提供を行っていきたい。

以上、飲食店や対面販売でお客様に嫌われない接客方法とは?でした。

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