店舗をさらに繁盛させるためには、販売力のアップが必要です。
その販売力の原動力となるのは、商品ではなく店舗スタッフの販売スキルが大きい。
そう思っている店長は、張り切ってスタッフ育成に取り組んでいるでしょう。
でもあまりに熱が入りすぎて、つい感情的にスタッフを怒ってしまうことがよくあるそうです。
人間ですから感情的になる場面もあるでしょう。
しかし、それが日常化してしまうと、スタッフからの信頼も失い、期待していた人材も集まらなくなってしまいます。
店長であるあなたは、本当にスタッフを育てたいと思っていますか?
店舗で店長が怒るような場面は限られている
「スタッフをじっくりと育てたいと思っているのですが、つい怒ってしまいます」と言う店長がいます。
誰もが最初からそつなく仕事ができるわけではなく、店長が簡単に思える仕事でも、慣れないスタッフが行う時には時間がかかったり、些細なミスも度々でるでしょう。
そこでイライラして、つい感情的に怒ってしまっては、スタッフはますます萎縮してしまってできる仕事もできなくなっていまいます。
店長は、本当にスタッフを育てたいと思っているのでしょうか。
感情的に怒りをぶつける店長は、そもそもスタッフへの信頼感が薄く、一人前に育つと信じていないように感じられます。
スタッフに怒ったり、叱ったりする場面には、ルールが必要です。
例えば、遅刻や約束を守らないといった倫理的なルールを破ったとき、最初から努力することを怠ったとき、自分からできないと決めて諦めてしまったときです。
店舗の仕事の中で、怒るような事象はそういったレベルのことでしょう。
逆に言うと、店舗業務の内容では、店長自らが怒る場面は少ないはずです。
店舗スタッフに疑われだした店長は、自分自身の内面に対して怒るべき
いつもガミガミ怒っている店長は、おそらくスタッフが育つと信じていない人です。
そして、その思いはスタッフにも伝わっていると思います。
育成のためには、時には怒ることも必要な場面がありますが、仕事の良し悪しや、ルール違反のミスを注意するのであれば、感情的になって怒る必要はありません。
感情的に怒っているようでは、言われているスタッフも、「店長は私を育てようと思っていないな」「何か機嫌が悪いから八つ当たりしているのかな」と感じているのではないでしょうか。
人を育てるためには、怒ったり注意したりしている内容を、きちんと冷静にスタッフが理解できているかが重要です。
怒りをぶつけてしまっては、怒られた方は「この場をなんとか切り抜けたい」「早く終わらないかな」と、肝心の内容まで理解できなくなるのです。
店長の教え方に問題はないか?
すぐに感情的に怒る店長は、そもそも人材育成のスキルが低いと言えます。
それがわかっているから、自分の教えるスキルのなさに腹を立てているのではないですか?
一般的にすぐに怒りたがる店長は、スタッフをチームとしてまとめることができていません。
「頭ごなしに怒ってはダメだ。その怒り方では、部下のやる気を損なうだけだ」と、会社などではよく言われる言葉です。
ところが、店舗経営が不調の店長は、誰のアドバイスにも耳を傾けようとはせずに、すぐに反論を語りだします。
もし、本当にスタッフを育てたい、大事にしたいと思っていれば、「なぜ間違ったやり方をしているのだろう?」「教えたこちらに問題があったんじゃないか?」と思えるはずです。
仕事でミスがあっても、かたくなに相手が悪いと思い込まないことです。
店長に非があるという前提に立ち、「どうしたんだ?」「もう1回、やってみたらいいよ」「今度からはこうするといいんだ」と前向きな声をかけましょう。
大事なスタッフに対して注意するときは、自分ならどうするか?という意識を持って接してください。
以上「感情的に怒る店長からは優秀な店舗スタッフは育たない」でした。