店舗経営者に限らず、そこで働くスタッフも自分の生活をより良くして、豊かな人生を歩みたいという想いで働いています。
簡単に言えば、お金を儲けたいという気持ちです。
この気持が原点となって、働く意欲が湧き出てくるのです。
しかし、ただ単に「お金を儲けたい」という気持ちだけでは、お客様にとって良いサービスができるとは思いません。
そんな下心が見え見えの店舗スタッフから、商品を購入しようと思いますか?
お客様に感動を与えるサービスを提供すること
「仕事で成功してお金持ちになりたい」この気持ちを抱くことは大いに結構です。
では、お金を第1に考える店舗スタッフが1番売上をあげて、儲けていると言えばそうではありません。
お客様は、質の高いサービス、心のこもったサービス、感動を伴うサービスにこそ高い対価を支払います。
お金のことが1番で、そのために接客しているという本音は、すぐにお客様に見抜かれて、結局、儲けにもつながりません。
例えばドラッグストアでビタミン剤を見ていたお客様二人組に、店員が近づいてきて、説明を始めたとします。
「お客様の選ばれたものは三十錠で2000円ですが、こちらですと効能と値段は同じで五十錠入っております。こちらのほうがお得ですよ」と別のものを勧めます。
店員としては、タイアップやキャンペーンで、ある製薬会社の薬を多く売ったほうが儲けになるので、同じような商品を買おうとしているお客様にそちらをすすめたいと思ったのでしょう。
よくある話ですが、お客様はそんなに単純に納得する人ばかりではありません。
「こっちは1回二錠って書いてあるよ。こっちのほうが損になりますね」って、逆に指摘されてしまいます。
こうした小さな出来事が、だんだんとお客様の不審をかって、後からじわじわと店舗の評判に影響してきます。
そうなってから焦っても信用は戻りません。
だから目先の儲けではなくて、本当にお客様に喜んでいただくことに、接客サービスの軸足を置くほうが、良い結果が導かれると思います。
真心でお客様に接していれば、やがて現実にお金も付いてきます。
つまり人間関係や夢、日々の感動という心の財産を大切にすることです。
「お客様を笑顔にすること」に一生懸命になる
特にサービス業はお客様に喜ばれて、お客様に選ばれて証明される世界ですから、真心で接する真摯な姿勢を大切にする割合を高くする必要があるでしょう。
もちろん、最初は「金儲けがしたい」という気持ちでいいのです。
でも、それだけではなく、1割でもいいですから、お客様を笑顔にするという真心を持ってください。
本当の接客サービスを目指していれば、お金を必死で追っていたときには、お金はなかなか貯まらなかったのに、真心を重視していたら、貯金が増えているということが起きるのです。
この行動のサイクルが習慣となれば、接客サービスの真髄に没頭することができます。
「自分が損をすることはやらない」「原価割れしそうだから勧めたくない」などと考えずに、「お客様が喜びそうだからしてあげたい」と思うことをどんどん実現していけます。
なぜなら、そうすればするほど、お客様に支持され、結局売上が増えることを実感として知ることができるからです。
以上「売り上げトップの店舗スタッフが行う顧客サービスの極意とは?」でした。