今すぐ必要な商品ではないけど、とても気になって買おうかどうか迷っているお客様がいます。
衝動的に欲しくなった商品があって、買うかどうか迷っているお客様もいます。
こんなふうに売り場で迷っているお客様をみかけることが、しばしばあります。しかしこの状態で迷っているお客様に普通に接客しても成功する確率は低い。
なぜなら迷っていることを見透かされて、強引に買わせようとしているのではないか?とお客様が警戒してしまうからです。
購入してもらうためには、まずは信用してもらって、購入への気分を高めてあげることです。「これを今買うほうが自分にとって得になる!」と思っていただければ大成功です。
ではどうすればいいのでしょうか?
「おまけ」の効用は絶大
商品購入を決定する要素のひとつとして、「おまけ」の効果は実に大きい。なぜなら、誰しも得した気分を感じたいからです。おまけは、漢字で書くと「御負け」です。
つまり、売る側が「負ける(勉強するとも言う)」ことにより、買う側を勝った気分にさせ、お客様に優越感を味あわせながら、気持ちよく買って帰ってもらうことから、この「おまけ」という手法があります。
そのため厳密に言えば、値引きもおまけといえますが、ここで言う「お得感」は、プラスアルファのおまけということです。
よく、「お得感」を「安さ感」と混同するケースがあるので、最初に整理しておきましょう。
まず「安さ感」は、価格自体を安く感じさせるための演出ですが、「お得感」はプラスアルファで何かもらえる、あるいは、10個買ったら1個プレゼントというような「特典」を指します。
グリコのおまけやミスタードーナツの特典がヒットしたように、「特典」の演出もマーケティング上欠かすことはできません。
特典としてもっとも代表的なものは、「ご来店プレゼント」というものです。「来店するだけで〇〇をフレゼント!」ということで、来店率をアップさせるのです。
もちろんこの場合は、そんなに高価なモノはプレゼントできないため、原価は安いが、見栄えがよくて値段が高そうに見えるものとなります。そんなプレミアムをつければ、飛躍的に集客アップを図ることが期待できます。
特典となる商品の選び方
主婦が喜ぶモノを特典にする
主婦が喜ぶものですが、どこでも共通して反応がいいのは「キッチン関連グッズ」です。ほとんどの主婦が毎日料理をするため、キッチンに興味のない主婦はいないからです。
そのため、「キッチン5点セット」や「ミニボール5点セット」などはおおむね反応がよく、上手に仕入先を探せば、1個300〜400円で仕入れることも可能です。
またシーズン性を考えて、梅雨の時期に「ちょっとおしゃれな折りたたみ傘」、春や秋にはガーデニンググッズなども比較的反応がいい。
これは、集客商品の原理と同じで、シーズン性に合った特典訴求をすると、レスポンスはとたんにアップします。
心配なコストも、最近では折りたたみ傘やガーデニングセット(スコップ、ハサミなど)も500円以下で仕入れることは十分可能です。
子供が喜ぶものを特典にする
子ども(小学生以下)が喜ぶものだが、なぜ子どもをターゲットにするのかと言うと、今の時代、無料プレゼントで大人が喜ぶものはそんなに多くはないからです。
また、たとえ喜んだとしても子どもの喜びとは比較にならず、おそらく大人の2〜3倍はあるはずです。みなさんも子どもの頃、店でのちょっとしたおまけに狂喜した経験があるはずです。
では、子どもの喜ぶものとは何か?その定番は「風船」です。
「えっ?風船?」と意外に思われる方がいるかも知れないが、風船ほど安価で、しかも自由自在の動きが楽しめるものはない。1歳児から小学生まで、いまだに風船人気は健在です。
また最近では、縁日で売られているようなアニメキャラクターの「お面」もヒットしています。時代は変わったとはいえ、子どもがほしがるものは数十年前とそう変わらないのです。
そして、子どもがほしがるものがあれば、そこには必ずサイフを持った大人がついてきます。エビでタイを釣るというわけではないが、集客に子どもを巻き込むことはマーケティング上、重要な戦略と言っていいでしょう。
以上「購買意欲を高めるためにプラスアルファで「お得感」を演出して売上アップ」でした。