売上げが悪い店の店長が分析する行動と役割

他人の事はよくわかるが、自分のことになるとわからなくなると言うことは、お店の経営にも言えるかも知れません。
多くの不振店の店長は、自分の店舗がなぜ経営不振なのか?原因が見えていないことが多々あります。

「いや、原因はわかっている。お客様の来店数が減っていることが売上不振の原因なのだ」。

そう考える店長もいると思う。確かに、店舗での客数減は死活問題です。しかし、客数減を不振原因と見ていては少しも打開策は見えません。
客数を戻そうと無理な安売りをしても、一時的な回復はあっても、セールが終わればお客様はまた離れてしまいます。

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本当の経営不振の原因を洗い出すこと

なせ客数が減少しているのか?その理由を真っ正面から探ることが、真の不振原因の洗い出しにつながります。

不振原因を発見して、それが自分達の努力ではどうにもできない場合もあります。その場合は、仕方ないですが、少しでも自分達で何とかできる要素があるならば、できる限りの改善対策を打ち出し、再浮上を狙うのが店長の責任です。

◎店舗の不振原因が立地に起因する場合

・店ができた時から、お客様が集まりにくい不利な立地であったかもしれない。
・店の存在がわかりにくく、実際に行こうとしても迷ってしまう
・駐車場に車を入れにくい

これでは、商売上とても不利で、そもそもお客様に申し訳ないという気持ちになるでしょう。
このような場合、立地を店舗単独の力で良くすることは不可能ではないとしても、とても難しい。
しかし、それでも出来ることはあります。
経費的な面が許せるのなら、店舗の存在をわかりやすくしたり、視認性を良くすることぐらいはできるはず。

もっと突き詰めて考えれば、不利な立地でもお客様がわざわざ行きたくなる<目的来店性の高い店づくり>に取り組むという意識を持てば、店舗全体で取り組むことが変わってきます。

つまり、不振店の店長は自分達の力でできることに最善を尽くす発想をすることが重要です。

<日本の商店を取り巻く環境>
・約20年で20%の商店が消滅。
・20年で店舗面積は40%程度増加している。
・大型店の増加により総売場面積拡大、坪効率低下が当たり前のトレンドになった。

だから昨年と同じような売場と商品、売り方で販売に取り組んでいるだけの企業は業績下降も必然なのです。

だから店舗運営上、実行することが当たり前の業務をやっていなかったり、手を抜いてしまえば業績は簡単に低下していく。日本の商環境は今、確実に淘汰・再編の時代に入っているのだから、それこそ手抜きは命取りになります。

しかし現実的に不振店の現場を見ると、その影響からかスタッフもネガティブな気持ちになっていたり、やらなくてはならないことはわかっているけど、その気にならない、無駄を恐れてしまうという状態になっているようです。
さらに店に在籍するスタッフ間のいざこざも頻繁に起きて、不振脱却のためにやるべきことが。やれなくなっている店が非常に多いのです。

このような実態をしっかりと受け止めて、店長がスタッフの士気を高める働きかけを行う必要があり、その行動は業績に直結するとても重要な作業になります。

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データに基づく科学的な分析が求められる

業績不振とは、店が提供する商品やサービスの品揃えがお客様のニーズに合わないため動きが悪く、逆にお客様が求める商品やサービスを十分に揃えることができず、売り逃しが発生しているからおこる現象です。

この部分は売上の実態をチェックし、対策を考えていく習慣を身につけることで解決できます。

人気が高い商品やサービスは当然、販売数量が多かったり在庫回転率が高いはずです。
逆に不人気商品は半年間、売上がゼロであったり、在庫の回転も鈍い。

このようなデータに基づく科学的な分析ができなければ、店長は店舗業績の責任を果たすことはできない。

そして詳細な品揃え分析のためには、社外データを入手することも重要です。業界によってはPOSデータが提供されており、全国的な売れ筋情報を知ることが可能です。
そのようなデータが入手できない場合も、繁盛店の視察を行い、その店が力を入れて売り込んでいる商品やサービスを自店できちんと売り込んでいるかを、チェックする。
このようなことを繰り返すことが、経営不振の打開策につながってゆくはずです。

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