PDCAサイクルを意識しながらトライ・アンド・エラーの連続で、日々挑戦し続けている店長と、現状維持をポリシーにして安定経営を求める店長と、あなたが店舗スタッフならどちらの店長の下で働きたいと思いますか? また、どちらの店舗が展望があると思いますか?
実行力とは、何でしょうか?
それは「良いと思ったことは、まずやってみること」と考えるとわかりやすい。
なんでも成果を出す最大のポイントは、実行力にあると言っても間違いではないでしょう。
成果を出す店長は、この実行力が優れています。
行動力がある店長になること
まずやってみる。だめなら修正すればいい。
計画を立てても、日々いろいろな変化は多少なりともあるので、上手くコトが運ぶとは限りません。
それはあくまでも仮説から想定した計画だから、実際にやってみないと効果があるかどうかわかりません。
もし上手くいかなければ、その都度反省をして、修正すればいいだけのことです。
行動すれば失敗のリスクもありますが、店を経営する店長であれば、行動するリスクより行動しないリスクを恐れるべきです。
プラス思考の店長になること
これをやって失敗したらどうしよう?
売上が下がったり、不良在庫になったらどうしよう。
計画を実行する時は、リスクばかりを想像して不安になってしまうものです。
それは、どんな店長でもあることですし、経営とは日々の不安との戦いかもしれません。
同時にリスクを想定しておくこと・・・それが悪いとは言いませんが、意識が不安にフォーカスしがちだと、行動も小さくなってしまいます。
だから店長自身が、成功したときのことに意識をフォーカスして、「必ずできる」と本心から思うことが成果につながることになります。
自己啓発書にもよく書かれていることですが、顕在意識ではなく、潜在意識が「できる」と思わないと何事も実現しないのです。
そのためには、店長自身がプラス思考になって、実行することが計画を成功させるポイントになります。
強い意志力がある店長になること
計画したことを実行に移したからといって、簡単に成果が出ることばかりではありません。
むしろ逆で、思うように成果が上がらない。
成果はそう簡単には出ないものです。
そして、成果が出ないと嘆くほとんどの店長は、そこで諦めている人が多いのです。
成果が出にくいとわかった時が、一番のチャンスなのに、一番肝心な時に挑戦を終わってしまうなんて、それでは、いつまでたっても成功はしません。
かけた努力や時間と、成果の実績を調べると、努力や時間に比例して成果は出ていないことがわかるはずです。
諦めずに地道に努力を継続していれば、ある時、急に成果が出始める転換点があることがわかるはずです。
成果が実感できる時は、今まで詰まっていた栓がはじけ飛ぶように次々と現れます。
成果を出す店長は、この転換点まで努力を継続する力があり、必ずやり遂げるという強い意志力を持っています。
スピード感がある店長になる
時代の流れが激しく変化する社会で商売をやっているわけだから、のんびり考え、ゆっくりと計画を実行していては、素晴らしい仮説であってもタイミングを逃してしまいます。
立てた計画が良いと思ったらすぐやる、逆に間違ったと思ったらすぐに修正するスピードが重要です。
そのためには判断基準が明確で、即断即決できる必要があります。
その方が店舗スタッフも動きやすく、店長の考えを理解し、予測できるようになります。
朝令暮改はやむを得ませんがその場合は、頑張っているスタッフが不信感を持たずに理解してくれるように、フォローはちゃんとしておきましょう。
また、スピードを持って確実に実行するためには、デッドライン(=期限)を決めるのもポイントになります。
優先順位をつけて行動する店長になる
なんでも自分でやらないと気が済まない。
自分がやったほうが早いからと、人任せにせずに一度に多くのことをやろうとする店長は、全て中途半端に終わり、思うような成果を得られません。
成果を出せる店長は、重要なことの優先順位がわかり、やるべきことを絞り込み、徹底して実行しています。
成果の80%は20%の行動や原因によって創出されているという「20対80の法則」があります。
しかし、店長は成果に結びつく行動をしなくてはいけないのですが、実際には、商品の仕入れや書類作成、労務管理や金銭管理などの雑務に時間が取られたり、欠員をカバーするために現場にでて仕事をしている姿などがよく見受けられます。
どうでもいいことはやめたり、店舗スタッフに任せたりする「優先順位づけ」が実行力を高めることにつながります。
店のことは自分がよく知っているから・・・という気持ちはわかりますが、それを徐々に店舗スタッフに任せていくことで、スタッフ自身が成長し、それが成果として現れてきます。
店長が考えるべき行動の優先順位のつけ方
1)まず今やっている業務で「どうでもいいこと」はすぐやめる
2)「やるべきこと」「やらなければいけないこと」に絞り込む
3)緊急ではないが重要なことに取り組む
重要度が高い(やるべきこと)とは?
★緊急なことは即時処理する
例)部下への指示、クレーム対応、締切のある仕事など
★緊急でないは計画的に行う
例)問題の発見、顧客サービス、人材育成など
重要度が低い(どうでもいいこと)とは?
★やめたほうがよい行動
例)雑用、無意味な報告書類、訪問者の対応、暇つぶし、ダラダラ電話、ダラダラ会議など
以上「素早い判断と実行力のある店長は、経営不振の店舗を繁盛店にすることができる」でした。