「何でも揃っています」という内容の店の販売広告は、ほとんど効果がありません。
例えば家具店の場合で考えてみましょう。
その店舗には、ベッド、ソファー、タンス、学習机等、さまざまな商品があります。
地域で「圧倒的に大きな店」であれば、総合店としての魅力をアピールできますが、中途半端な大きさの総合店というのは、「家具のなんでも屋」にしか見えません。
「なんでも屋」は消費者からみて、何が専門の店なのかわかりにくいし、品ぞろえもあまり良くないあまり足が向かない店となります。
その印象のままで広告を出しても、「大手の競合店」の広告に埋もれてしまって、集客することができなくなります。
チラシなどの販売広告というのは、競合店の商品力との力関係によって、集客効果が変わってくることを知ったうえで企画しなければ経費の無駄遣いに終わるのです。
「何を売るべきなのか」「何を中心に売っていくべきなのか」商品戦略を決める
自分の店舗の「看板商品(主力分野)」は何ですか?
家具店であれば、rベッドを中心に売る」、「ベッドの品揃えで地域一番になる」という看板商品を決めているとその店舗のイメージが明確に消費者に伝わります。
看板商品を決めなければ、店舗のイメージがつかみにくく、消費者からみれば印象が薄い店、つまり前を通っても記憶に残らない店になってしまいます。
「ベッドの品質にこだわるならこの店にいけばある」という店舗の評判は、インターネットやSNSで拡散されやすいものです。ネット通販も営業しているなら、店舗の強みが明確であった方が良い。
●看板商品を決める場合のポイント
・過去に販売実績があって得意とする商品
・競合他店より勝っている商品(取り扱いブランド、品質、種類)
・売上全体の30%以上を占める商品
看板商品を決めることは、その店の商品戦略を決定するのと同じです。
「売リ方」を決める
看板商品を決めたら、その特性を考えた売り方を整理する必要があります。
客単価、売れ個数を軸にして、商品特性を整理してみましょう。
なぜその商品が売れたのか?
売れて商品にはどんな特長があったのか?
商品に対するお客様の感想はどうだったのか?
上記を整理して考えることにより、商品の売り方も明確になってきます。
●客単価が高く、売れ個数が多い商品
収益をつくるグループとして位置づけられる「収益商品」です。これで売上げをつくれるので、チラシ広告では競合に勝る商品力を打ち出すことができます。
●客単価が高く、売れ個数が少ない商品
収益をつくるのに不安定な単品で、一度買ってくれた顧客に売るrリピート商品」になります。そのため、チラシ広告に掲載しても、あまり効果の出ない商品です。
●客単価が低く、売れ個数が多い商品
収益はつくれないがお客様を集める「集客商品」になります。これで集客するので、チラシ広告では競合に勝る目玉力がポイントになってきます。
●客単価が低く、売れ個数が少ない商品
この商品は集客もできないし収益もつくれない、ついで買いをしてもらう「オプション商品」になります。チラシ広告では、これを掲載することで、収益商品の魅力を引き出すことがポイントとなります。
チラシ広告を企画する場合、集客する「集客商品」、収益をつくる「収益商品」の二つの力関係を最大限に利用することが重要です。
チラシ広告の企画というのは、ただチラシを作成するのではなく、店の「商品戦略」、そして、それを売る「売り方」まで考えて企画をしなくては欲しい効果は得にくいものです。
チラシ広告もそれなりに経費がかかります。
チラシを作る前に「看板商品」を決めることからはじめてみてはいかがですか。