接客の基本はお客様に関心と愛情を伝える「挨拶・笑顔・アイコンタクト」

接客技術で最も重要なものは何でしょうか?
昔から言われていることですが、きちんとお客様の目を見て、「笑顔でアイコンタクトをとった挨拶」することです。
他にも業種や客層による違いからその場に応じた接客技術でカバーをする人もいますが、接客には絶対に欠かせない基本原則は変わらないのです。

お客様も笑顔で挨拶されると、つい財布の紐も緩んでしまうもの。
それでなくとも店員に見られると「何か買わそうとするのではないか?」と警戒してしまったり、初めて入るお店やブランドショップだと緊張してしまうもの。その緊張感をほぐすためにも、笑顔は大事な接客の武器になります。

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挨拶の持つ本当の意味を知っていますか?

「お客様に興味関心を持っていることを伝える」のが挨拶です。

人間は無視をされるのが最も辛いものです。
貧困や病など恵まれない環境にある人々のために一生を捧げ、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ女史はこう言っています。
「愛情の反対は憎悪ではなく、無関心である」と。
その存在を認めることが愛情の始まりということです。

これを店舗に置き換えてみると、興味関心を持っていることをお客様に伝えていくということになります。

こちらがお客様に関心があることを知らせるには、まず「声をかける」ことです。
どんなに忙しくても、挨拶は2〜3秒もあればできます。

よく、急いでいて気づかなかった、目に入らなかったというスタッフがいますが、それでは店舗スタッフとして失格です。

店舗は誰のためにあるのか?
お客様に来ていただくためです。

どんなに品出しで忙しくても、店長から呼ばれていて急いでいる時でも、自分の周囲にいらっしゃる来店客に対して「声かけ、挨拶」をすることです。
「いらっしゃいませ」は、歓迎の意味を伝えるとともに「あなたがいらっしゃるのを私は認知しています!」という意味合いを持っています。

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来店したお客様に対して「あなたが好き」「あなたのために」を伝えることが仕事です

「あなたのこと嫌いです」と言われるよりは「あなたのこと好きです」と言ってもらえたほうが、人間は当然嬉しい。
来店客にも「好き」=大切、大事を伝えていきたい。

では「好き」という気持ちは、どのようにすれば伝わるだろうか。

それは「笑顔」です。

  • 笑顔は相手に愛情や優しさを伝える表情であるとともに、「受け容れOK」であることを相手に伝えることができます。

「新生児微笑」という言葉をご存知ですか。

新生児は、感情表現とは別に自然と笑顔を作ることがあります。
これは、世話をする母親や周囲の大人への情緒的な働きかけをするためだと言われています。
注意を引き、世話をさせるために人間のDNAに埋め込まれている本能なのです。
理屈ぬきに、笑顔は相手に好感を伝え、相手から好感を得られる表情なのです。

<笑顔の練習方法>

①鏡を用意してください。

②上の歯を8本見えるまで「イ」の形で口を開きます。
虫歯があったり歯垢で汚れている人は、すぐに歯医者さんに行きましょう。

③上唇が緩やかなVになるように口角を上げていきましょう。
*上唇が平行か、口角が下がっている場合はダメです

④その状態を10秒程度のキープ

①~④を1日10セット×2(朝・夜が理想)を行うことは表情筋を鍛えることであり、頬の筋肉が発達していきます。
できるだけ1週間毎日練習します。
10秒キープを1週間ぐらい続けると、段々と歯を見せることができて自然な笑顔になってきます。

笑うときに目が細くなり、黒目がちになるのが理想です。
よく目だけが笑っていない人を見かけますが、これははっきり言って怖い印象を与えるだけです。

  • 「あなた」という個別性を伝えるのが「アイコンタクト」で、来店客が「私への挨拶・笑顔」と実感できることが重要です。

いつも現場に立つスタッフに「お客様から『ありがとう』と言われたシーンを教えて欲しい」と質問したとき、どんな答えが返ってくるかというと、
「売場にない商品を取り寄せた」
「重そうにしている荷物を車まで運んだ」
「探している商品が見つからないので、その場所まで案内をした」
など、様々な答えが返ってくるが、一つ共通点があります。

その顧客のために「わざわざ」何かをしたという点です。

標準的なオペレーションでもお礼を言ってくださることはあるかもしれないが、多くの場合は、自分に対する「わざわざ」を感じられる対応をした時なのです。

つまり、わざわざの「あなたのためです」というアクションが顧客は嬉しいのです。

挨拶も同様。「あなたのために」を伝えることで、お客様に喜んでいただけるのです。

この挨拶を続けていくと「おはよう」「いつもありがとう」といったお客様からのリターンがあるかもしれない。

  • 固定客化をしていくためには「顔見知り」になることが絶対に必要です。

顔見知りになるには、お互いが顔を見合わせること、つまり、アイコンタクトが必要なのです。
アイコンタクトをとった笑顔の挨拶は、顧客満足度を上げている店舗のゴールデンアクションです。

これを全スタッフが当たり前に行えるように、スタッフ間の挨拶を徹底させていきましょう。

以上、接客の基本はお客様に関心と愛情を伝える「挨拶・笑顔・アイコンタクト」でした。

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