店長は自分が経営する店舗の周辺地域に、またはこれから出店しようとする地域の環境や住人のことを、できるだけ詳細に把握しておかなければなりません。
仕事で通勤客が多く通る地域なら、周りにどんな会社があり、社員の年齢層や性別、収入なども把握しておきたいところです。
これらを知ることで、店舗の外観や内装、どんな商品を揃えればいいのか? 商品の価格帯や売り方を決める手助けになります。
そうすることで、店舗経営に無駄が無くなり経費の節減になります。
今回は「自店の現状(商圏・競合・内部環境)」というテーマで考えてみましょう。
商圏を把握して集客を倍増させる
【商圏の設定】
商圏(商勢圏)とは、「商売の勢いが及ぶ範囲」を意味します。
つまり「店舗を基点にして、顧客を吸引する範囲」のことです。
商圏を設定すると・・・
<店舗の顧客となりそうな消費者層を絞り込める>
↓↓↓↓↓
<品揃えや、販促活動を、効果的に行える>
商圏設定をする上での、影響の大きな要因
・アクセス上の要因(交通手段と所要時間)
・競合上の要因(競合店の分布と商圏範囲)
・地理的要因(河川・線路などの交通分断要因)
【商圏内消費者層のライフスタイルの把握】
商圏内の年齢別人口構成や居住者・就業者の割合などを静態的につかんだ上で、「商圏内消費者層が、どのような生活行動や習慣を持っているのか?」を把握しておくことが必要です。
【市場規模と自店シェアの把握】
市場規模とは、「自店で取り扱っている商品が、商圏内でどれくらい消費されているか」を表すものです。
これは商圏内需要額とも呼ばれて、下記の計算式で算出されます。
[商圏内需要額]=[国民1人当たり年間消費支出金額]×[商圏人口]
自店の(商圏内)シェアとは、「商圏内需要額に対して自店の売上が何%を占めるか」を表す指標です。
[自店のシェア]=[自店売上高]÷[商圏内需要額]
シェアは「顧客の支持率」とも呼ばれる指標です。
店長は、「自店に対する顧客の支持が、どれくらいあるのか」を客観的に把握しておくことが必要です。
競合を把握すると自店の強みや弱みが理解できる
店長は、競合店についてもよく知っておくことが必要です。
・店舗のレイアウト
・商品力(アイテム数・店舗在庫数量・プライス幅)
・店頭告知状況
・従業員数
・売り方
上記をできる限り把握しておくと、自店の戦略策定や改善点の洗い出しのために、とても有益な情報となります。
内部環境を把握することで、効率的な売上アップのヒントが見つかる
内部環境の把握とは、自店の経営資源(人・物・金・情報等)についての実態や、それらを通じた店舗力の現状を正しく認識することです。
実態を把握する方法は下記を組み合わせて行います。
・定量的な把握(数値データの確認・分析)
・定性的な把握(現場の確認や担当者ヒアリング)
店舗力の現状認識は、4つの力(商品力・集客力・売場力・接客力)に整理して考えるとわかりやすく、店舗の今の状態を客観的に知るために有効です。
また、店舗の現状を、競合店と比較を行うと、それぞれの強み・弱みが明確になります。
この4つの力は、「売上アップの4要素」とも呼ばれるもので、その強化を図ることによって売上アップが促進されます。
売上アップとは、顧客の支持率を高めることです。
顧客との関係を作るものは商品です。
店長は店舗で販売する商品力や、その商品力を顧客に訴求するための集客力、売場力、接客力、それぞれの現状を常に正しく把握しておかなければならない。
以上「最速で売り上げアップする方法は、自店の現状(商圏・競合・内部環境)を把握すること」でした。