来客数アップのためのお勧め商品の決め方

開店してしばらくすると、だんだん客数が安定してくるようになります。

順調に経営していれば、一定の売上を確保しながら営業していけます。

しかし、もし店舗の近くに大型ショッピングモールができたり、競合店が現れると売上を維持するのは難しくなってきます。

その他にも地域の人口減少や、不景気になって常連客の財布の紐が固くなるなど、売上に影響することが起きるかもしれません。

だから売上が安定してきたからと言って、安心するのは禁物です。

いつ何が起きるかわからないという意識を持ちながら、常に客数を増やす施策を練っておかなければ店舗経営は難しくなるのです。

逆にそれを考えて実行していくことが、店舗経営の面白く楽しい部分でもあります。

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売上を上げる大原則は、客数を増やすこと

不景気になったり、人口が減少したり、競合店が出店すると、多くの店長が「もう客数を増やすのは無理だ」と考えてしまうことでしょう。

先に諦めてしまうと経営目標の達成は、とても難しくなります。

挫折しそうな気持ちを盛り上げて、経営者としての気持ちを前向きにするのに効果的なのがシェア発想です。

シェア発想とは、自店の商圏の総需要に対して、自店は現状いくらのシェアを取っているのかを調べてみることからはじまります。

・総需要=1人当たり年間消費支出額×商圏人口

・現状売上高÷総需要=シェア率

一般的に小売業、飲食業、サービス業など様々な業態では、シェア率7〜15%の店舗が多い。

来客数が伸び悩む多くの店長が、はじき出した数値を見て、地域のマーケットのまだほんの一部のお客様をつかんでいるにすぎないことがわかり、驚くことでしょう。

そのシェア率を知って、もう打つ手が無いと思いこんでいた店長は、あと5%や10%くらいは売上が上がるだろうと前向きに考えるようになるのです。

すでに繁盛している一番店シェアの26%を超えている店舗は、それ以上に大きく伸ばすことは厳しい。

しかし、15%以下の店舗は、景気や人口減少など関係ないのです。

外部環境を業績が上がらない理由にするのではなく、まだまだ自分達でやるべきことはたくさんあると考えるべきです。

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シェアアップはまずイチ推し商品から始める

現状シェア率11%の店舗でも、店内の部門別や商品別に見ると全てが11%のシェア率ではないはずです。

どんな店舗でも、取り扱っている商品の中で15%と高いシェアの商品もあれば、7%、5%しか取れていない商品もあるはずです。

できれば全ての商品を一律に伸ばしたいところですが、現実的にそれは難しい。

でも、伸ばしたい商品を、何か1つに絞れば可能です。

最初に可能性の高い商品を1つ決定し、その商品を徹底的に強化します。

26%のトップシェアになるまで、品揃え、売場づくり、接客販売、チラシ販促などに集中するのです。

例えばドラッグストアであれば、「健康食品」というカテゴリーでも良いし、もっと絞って「ダイエット食品」でも良いでしょう。

このように、まず1商品で数値を達成します。

それができたら、次に可能性の高い商品を選定し、同様に強化するのです。

イチ推し商品は、お客様を引きつける力を持っています。

客数を増やすためには、店の核となるべき主力商品をまず作り上げることです。

一世を風靡し、さらに定番となった商品といえば、ユニクロのフリースであったり、洋服の青山のビジネススーツ、ライトオンのジーンズなどを思い浮かべればわかりやすいでしょう。

変化が激しく、競合も多いファッション業界で、定番になるようなイメージを作り上げることは難しいのですが、そこで諦めずにイチ推し商品を推して勝負すること。

いわゆるカテゴリーキラーと呼ばれる業態は、このイチ推し商品で大手企業からシェアを奪っているのです。

中小店舗も同じです。

自店の商圏で圧倒的に、その商品では自店が一番と言われるものを作り上げること。

近隣に大手の競合があっても、それは可能なのです。

例えば、8000円以上のジーンズでは、圧倒的な品揃えとシェアを取っている店舗や、未使用の軽自動車では地域ナンバー1の店舗など、イチ推し商品の事例は多くあります。

ただし、勢い込んで一度に26%にするのでなく、今期は15%に、来期は19%を目指すなどステップを踏んで、じっくりと強化することです。

今日明日で達成できるものではありません。

先行き不透明な社会で、不況期ほどイチ推し商品の重要性は大きくなっています。がんばってください。

以上「来客数アップのためのお勧め商品の決め方」でした。

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