仕事が速い人は、今日何をどれぐらい、いつまでにやればいいのか、ということが具体的にわかっています。
スマートフォンのカレンダーや、手帳のスケジュール欄に細かく書いてあるから大丈夫、そう思っている人は大事な点を見逃しているのかもしれません。
スケジュールというのはあくまでもその日の予定に過ぎません。
仕事が早くできる人ほど、その日にやらないといけないことに優先順位がつけられ、順番に具体的に何をするかを書かれたリストを大きな武器にしています。それをタスクリストといいます。
今日やるべきことがわかる、タスクリストの使い方
タスクリストの作り方は人それぞれですが、基本的に手帳にやるべきことを箇条書きで書き出します。または付箋に記入して目立つところに貼ってもいい。もちろんスマートフォンのアプリを使ってもいい。
大切なことは、今日絶対にやらなければいけないことが、きちんとリストアップされていること。
そして1つのタスクをやり終えたら、チェック欄に印を入れることや、その項目を消します。
それで仕事の完了を意味することになります。
そして書き入れる項目は、「具体的&簡潔」が基本。
たとえば、「散らかったデスクを片づける」ではいけない。
なぜなら、大まかすぎるからだ。
「不必要な書類をリスト化する」「分類してファイルボックスに入れる」など、細かい行動が書いてあるのがタスクリスト。
今日やるべきことがわかり、一日の時間管理が可能になる。
これが長いスタンスで取り組む「プロジェクト」と、今日やり遂げるべき「タスク」の違いです。
このタスクリストは、その日の行動の指針となるものなので、朝一番から機能することが重要。即行でスタンバイ状態になることができるもでないといけません。そのためには、前の日にリストアップできていることも必要です。
例えばこんな人もいます。朝出勤して、さぁ今日は何からやろうと考えてから事を始める人と、朝一番から前日に用意していたタスクリストを1つ目からすぐに取りかかる人の違いは明らかです。
最初は小さな差でしかないかもしれませんが、半年後1年後にやっている人とやらない人との差は大きくなっています。
「終わったら消す」という作業で本物の達成感を味わうことが大切
タスクリストをてきぱきとこなしていくには、ちょっとしたコツがあります。
そのひとつが、決まり切った仕事、いわゆるルーチンワークのような仕事を、リストの前のほうにもってくることだ。
誰でもいきなり大きな仕事をやろうとすると、一日のはじめからパワーを全開にしなくてはならない.朝イチはジョギングのような軽い仕事で仕事のペースをつかみ、徐々にスピードを上げて全力疾走態勢にもっていくことが大切です。
仕事内容に対応した時間配分も必要です。
「朝イチ」「昼休み直前」「午後イチ」「退社前」など、仕事の起点やピーク、さらにクールダウンする時間や仕事の切り上げ時などを考えながら、タスクリストの順番を考えることも重要なことです。
もうひとつ、タスクリストを確実にこなしていくために大切な点が、達成感を自分で演出するだけでは、もったいない。
タスクリストはその日行うアクションを書くだけのシンプルなものだけに、単調な仕事の消化作業になりやすいことも事実。
だからこそ「消すこと」に意味をもたせたい。ゴールに向かって敵を倒していくように仕事をイメージして、局面をクリアするごとに自分がステップアップしていくようなゲーム感覚も有効だ。
要はタスクリストを積極的な自己高揚の道具にすること。
そのためには、赤の太いサインペンで項目を二重線で消していったり、大きなバッテンで済み印をつけたりすることもいい。そうすれば本当にやる気が出てくるでしょう。
今の現状を少しでも変えたいと思うなら、仕事を早く片付けるタスクリスト活用のコツをちょっと実践してみませんか。