大きな目標を成功させるためには、それなりの長い期間が必要になります。
しかし計画が長期に渡ると、必ず起きるのが「中だるみ」です。
緊張感が無くなったり、業務に慣れが生じて、作業効率が悪化したり、業務上のミスが増える状態になってしまうことが多いようです。
ただし、それは経営者や店舗スタッフが悪いのではありません。
誰がやっても中だるみ現象は起きることなのです。
そこでお勧めしたいのが、3ヶ月先行計画です。
長期計画を停滞させない3ヶ月先行計画の必要性
店長にとって最も実戦的な計画づくりは、3ヶ月先行計画だと言われています。
店舗の営業計画の責任者である店長は、常に3ヶ月先の計画を考える必要があります。
現代はインターネットのお陰で、技術進歩や情報の拡散や退化が早くて、1年後に生活環境がどう変化しているか?なんて正確な予測は誰にもできませんし、予測しにくい状況になっています。
社会は目まぐるしく変化し、気候変動などによる生活環境の変化もあり、その都度お客様のニーズは変わります。
だから半年や1年先の計画では、不確定要素が多くて、具体的に何を仕入れて、どう売ればいいのか?誰に売ればいいのか?具体化するのはマーケティングの専門家でもとても難しいことです。
かと言って、直近の翌月の計画では、準備期間が十分に取れず、実行可能なことも限られてしまう。これでは何も変わりません。
しかし、3ヶ月ならどうでしょうか?
3ヶ月先の計画であれば現状の変化を見ながら、お客様の変化に合わせた最適な企画などを組むことが可能です。
準備期間もちょうどよく、細かく組み立てることができます。
年間計画は作成する必要がありますが、やはり状況がどんどん変わってくるので、この3ヶ月先行計画で修正していくと良いと思います。
短い期間でトライ・アンド・エラーを経験して、その都度状況を検証していけばいくほどクオリティは高くなっていくでしょう。
3ヶ月先行計画は四半期ごとに作成する
3ヶ月先行計画はいつ、どのようなサイクルで作成すればいいと思いますか?
それでは、年間を4期に分ける四半期という考え方はどうでしょうか?
ちょうど3ヶ月で分割できるので、ぴったり合います。
ファッションなどの流行や季節に左右される業種の店舗では、この四半期(実際には春夏秋冬の4シーズンという捉え方)に合わせて、仕入、販促、売場を計画していくやり方が定着しています。
流行を先取りしないといけない業種では、最低でも3ヶ月先を予測して計画を立てないと、間に合わないからです。
この四季という捉え方は、日本独特の流通サイクルとも言えて、ほとんどの業種で適用できます。
だからこの四半期に合わせて、3ヶ月間の営業計画を立てるのが最も有効です。
3ヶ月先行計画と年間計画との連動
年間計画の役割とは?
年間計画では、年間目標の明確化、具体的戦略・戦術の立案、そして四半期ごとの大まかな実行スケジュールの立案を行います。
四半期計画の役割
四半期ごとの計画の最も重要な点は、年間計画で作成した、目標達成のための戦略・戦術をより目一ハ体的な実行計画に落とし込むことです。
例えば、
年間目標では、スタッフのマーケティング能力の向上。
年間計画では、マーケティング勉強会の実施や繁盛店舗見学会の実施など。
四半期計画では、4月5月6月第三土曜日8時〜9時半にマーケティング勉強会開催し、さらに5月00日(0曜日)アウトレット見学会を行うなど。
このように、年間計画と連動した落とし込みをするのに大変有効です。
このような計画は前月に立てていたのでは、準備不足で上手くいきません。
成果は前準備で8割決まる
計画が成功するかどうかは、前準備で8割決まると言われます。
事前に四半期計画ができていれば、十分な準備が可能であり、より精度の高い実行計画を作成できます。
さらに関係する店舗スタッフへの周知も十分可能になり、店舗営業の士気もあがります。
以上、「年間計画の成果を高める3ヶ月先行計画を立てる理由」でした。