お客様に運命の出会いを感じさせる商品説明術とは?

何気なく入った店舗で、思わず出会ってしまった商品。
自分が探し求めていたイメージや用途にぴったり合った商品と出会った瞬間は、とても感激します。
これだけ情報がたくさん飛び交う社会で生きていても、自分が本当に求める商品と出会うことは希なことです。
なぜいつまでもこのようなことが起きてしまうのでしょうか?
これは販売店が、お客様の立場で情報を提供していないのが原因です。

「お客様の立場になる」って売る側にとっては当たり前の姿勢です。
でも「その一人のお客様自身の立場になっているか?」 と考えるとどうでしょうか?

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お客様の曖昧なニーズからウォンツに迫ることが本当に必要な情報提供がわかってくる

売れるPOPや売れる販売スタッフは、顧客に商品との運命の出会いを感じさせるノウハウを持っています。

お客様に対して「私のための商品だ!」と確信させられるスキルがあるということです。

顧客ニーズとウォンツという言葉がありますが、ニーズはどちらかというと抽象的な必要性、ウォンツは自分が欲しいと感じる欲求です。

商品やサービスは、多くの客のニーズを満たすべく開発・作成されています。

同じコストならば、多くの人のニーズに応えられるほうが経済効果は高い。

しかし、顧客が商品を買うのは、漠然としたニーズではなく、自分のウォンツなのです。

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必要なのは、「私」=顧客の理解

商品を購入する自店の客層をつかみ、その購入動機や使い方にあたりをつけておくことが必要です。
メーカーや問屋による大雑把なものではなく、自店における顧客のニーズです。
スタッフが顧客の顔を思い浮かべながら、想像をしていきます。

目の前にいる顧客の商品に対する価値観

これらの情報を基に提案商品を選択したり、そのおすすめトークを組み立てる。

一般的な商品を勧めながら、目の前の顧客自身の購入動機や価値観をヒアリングしていくのです。

予算優先の場合には予算を確認しなければならないし、メーカー優先であればメーカーを、機能優先であれば必要な機能を確認しておかなければならない。

曖昧なニーズが次第にウォンツに近づいていく

嗜好品であれば、色や形、メーカーなども重要であろう。

そして、ウォンツに迫る。

これは、おすすめトークを強固なものにします。

それには顧客の使用シーンをスタッフ自身が想像するための情報が必要です。

商品を購入しようとしたきっかけの他、パーソナルデータを収集していきます。
「こんなあなたには、これがピッタリ」というトークを組み立てるために必要な情報です。

パーソナルデータを丁寧に詳細に収集するとお客様を感動させるポイントが見つかる

パーソナルデータとは、職業、家族、趣味、購読雑誌、好きなものや趣味、購買履歴などのこと。
これらのパーソナルデータ、すなわち好みや生活スタイルが、商品ニーズや購入動機を作り出していることが多い。

これらを組み合わせて、スタッフ自身が顧客が使っているシーンを想像してみることです。

そしてそのシーンを顧客にも想像していただきます。
「これ、いいかもしれない。便利かもしれない。かわいいかもしれない」という曖昧なイメージを、具体的に自分が使用しているシーンに変えることです。

お試し(試着、試飲・試食)は、使用シーンの疑似体験です。

実際のシーンでは、「こうなる」を言葉にし、顧客自身が使用している想像を膨らませられるようにしていきます。

ここで重要なのは、ただ想像するだけではなく、想像することで「楽しさ」や「嬉しさ」を抱いてもらえることです。

使用している自分のハッピーな様子を事前に体験するということです。

ハッピーな将来の自分を想像することが、今のハッピーにつながる。
わかりやすいので、美肌用化粧品を例に挙げてみよう。「今から使っていただくと、お客様でしたら2〜3ケ月するとお肌が5歳は若返ります。
気になっていらっしゃる頬のあたりがパンと張ってきますよ」というものです。

「お客様でしたら」や「気になっていらっしゃる」と情報収集した内容を前提とし、おすすめトークの枕言葉にすると、個別性の高いトークとなります。

おすすめ商品は顧客にとっては〝私のための商品″となり、ニーズがウォンツに変化したのです。
この段階で多くの人が購入を決定します。
更に「夏の同窓会では、皆さんにしっかりと差をつけられると思います」とつけ加えます。

これは、自分自身だけが実感するのではなく、他者からも実感してもらえ、羨望の目で見てもらえるという内容です。

現代人にはなくてはならない「他人との関係性による満足=ハッピー」は、重要な要素です。

自分自身が効果を実感するだけではなく、他人にも認めてもらえる、そしてそのことが羨ましさや賞賛を生むとしたら、これは、かなり高レベルなハッピー気分になること請け合いです。

以上、お客様に運命の出会いを感じさせる商品説明術とは?でした。

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