粗利益の確保のために店舗経営で最重要なことは何か?

売上金額だけを見て、一喜一憂するのは無意味なことです。

正しくは売上金額から、必要経費などを差し引いた粗利益を見なければいけません。

売上金額が低くても、粗利益が増加しているなら、たいへん効率の良い店舗経営ができているということになります。

だから、店長は売上目標を立てるよりも、粗利益の目標額を定めることが重要となります。

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店舗経営では粗利益高の達成を第一目標にする

店舗経営が慣れていない頃は、つい日々の売上に目が行きがちです。

しかし、商売の最終的な数値目標は「利益」です。

商売をやる以上、儲けを目標にするのは普通のことです。

でも現実には多くの店舗や運営会社では、日々の目標をわかりやすくするために「売上高」を第一目標に設定していることがよくあります。

なぜそうするかというと、売上がある程度確保できないと、結局利益も達成できないからです。

しかし、現在のような成熟した消費環境では、売上をどんどん伸ばしていくことは難しい。

消費者の財布も固いので、安売りをしたから売れるというものでもなくなりました。

そうなると、「売上高」ではなく、「粗利益高」を第一目標に設定したほうが現実的なのです。

集客販促や競合対策のためになら、一時的にディスカウントすることも良いと思いますが、その結果で粗利益高が伸びなければ、その戦略に成果があったとは言えません。

店長の第一目標として、どのように粗利益高を伸ばしていくか?

粗利益を目標にすると、やるべき戦略、戦術が変わってくるので現状を見ながら検証していきましょう。

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どうすれば商品が高く売れるかを考えるのが商売である

商売の原則は「安く仕入れて高く売る」こと。

目標とする粗利益高を達成しようと考えれば、いくつかの仮説が考えられます。

しかし、売上がなかなか伸びないことを考慮すれば、粗利率をアップさせなければ、粗利益高が確保できません。

特に中小規模の店舗の場合、粗利率を下げて安売りしても、すぐに競合店が追従し、泥沼の価格競争になってしまう。

そうなると、最終的に自社の粗利益を圧迫し、利益を確保するのが難しくなるのが一般的です。

そして安く仕入れようとするために、商品の品質が悪くなったり、サービスが低下することで、来店客の減少につながる場合があります。離れたお客様を取り戻すのは、とてもたいへんなことなので、価格競争に巻き込まれないようにしましょう。

ある地方のスーパーマーケットは、売上、客数が下がってきたので、ディスカウント路線に転換しました。

1〜2年は競合優位に立ち、客数も増えたそうですが、3年目には他の競合も追従してきたため、売上がまた下がり出しました。

仕入原価が変わらないので、自社の粗利を削って安売りをしていたため、これ以上価格を下げることができず、その後どんどん売上が下がってしまったそうです。

店長は安売りの逆、「いかに高く売るか」=「いかに儲けて売るか」を考えよう。

粗利率=付加価値率

粗利率を上げるには、今までよりも商品やサービスの付加価値を増やし、お客様に満足してもらわない限り実現しません。

粗利益を落として販売することにノウハウは必要ありません。

しかし1%でも粗利率を上げるには、新しい工夫と努力、そしてノウハウの革新が必要となります。

店長は、粗利率が少しでも落ちたら、警告信号と受け取るべきです。

店舗の売上高目標は、利益目標から逆算して立てること

商売の最終目標は利益です。

だから、目標利益を達成するためには、いくらの粗利益高が必要なのか?ということから逆算して目標を立てます。

経費は概算でどのくらい掛かるのか、また生産性も加味して、目標の粗利益高を決定します。

目標粗利益高が決まれば、粗利益率で割って目標売上を出します。

目標粗利益=経費+目標利益

目標売上高=目標粗利益高÷粗利益率

以上「粗利益の確保のために店舗経営で最重要なことは何か?」でした。

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