新人教育の要は、「自分にもできそう」「ワクワクする」という気持ちでモチベーションを上げる工夫にある

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店舗の売上アップと効率アップのために新人を採用した店長の立場は、新しく入った店舗店員を即戦力化したいという気持ちが強いのはずです。

しかし、その思いの強さが行き過ぎると、最悪の場合はパワハラになりかねません。

つまり、一度にたくさんの業務を教えすぎたり、スピードや成果において高いレベルを要求しすぎて、新しい店員が入社早々に辞めていくケースも少なくないのです。




新人店員の不安をフォローする

質の高い仕事をする店員の定着は、結果として効率のよい店舗運営につながることは確かです。

その実現には入社した店員が数ヶ月という短期間で辞めることなく、仕事を続けてもらうことが大切です。

店長は、新しい店員が自分に自信を持って、イキイキと自店で働き、本気で仕事に取り組めるようになるまでサポートをしてください。

入社したての店員の、最初の心理状況が想像できていますか?

それは、「自分はこの店でやっていけるかどうか」という不安です。

そこでまず、この不安を安心、自信に変えさせることが大切になります。

それには、次のことが必要になります。

①人間関係において安心できる環境を作ること

②仕事において「成功体験」を何回も積ませること

①については、新人店員の管理者である直属の上司と日々コミュニケーションをとることや、業務の指導者を任命し、必要な業務指導を十分行うこと、わからないことや困った時の相談役を任命し、メンタル面も含めたフォローアップ体制を整えることが必要です。
ただし、相談役に丸投げして押し付けると、やっかいな仕事を増やされたと勘違いして、新人も優秀な人材も同時に失ってしまいます。
だから、店長は相談役に対して常に気を配ってあげてください。あなたを信頼いてるから任せているんだ、あなただから任せたんだという理由を折々に伝えてあげてください。

普通に考えて、何も知らない新人をイチから教えるというのは、普段の仕事以上に労力と気力を必要とされることですから、任されてた方は「えーっ、嫌な役を押し付けられた」と思うものですから。

②については、新人店員のレベルに合わせて段階的に教えることが大切です。
例えば、接客においても「店内でお客様へ挨拶する時は、大きな声で、アイコンタクトで、ニッコリ笑って、作業の手を休めて……」と最初から他の店員と同様のレベルを要求すると、「声が小さかった」「笑顔がなかった」「タイミングが遅い」など、毎回要求レベルをクリアできないことになります。

すると、「またできなかった」「今度もできなかった」の繰り返しになり、「なんでできないんでしょう。自分が情けない」「自分には接客の仕事は向いていないのではないか」などマイナスの気持ちが増大するのです。

そうなってしまうと、「この仕事は自分には向いていない」と辞職を申し出るのも時間の問題になります。

教える側は「最初はできなくて当たり前」という気持ちで根気強く教育するぐらいでないと、新人の定着は難しくなります。

新人のモチベーションアップに繋がる成功体験の具体的なステップ

新人が「成功体験」を味わうためには、まず「他の店員の『いらっしゃいませ』の声に続いて自分も元気良く声が出せるようになろう」など、今日1日の中で「できた!」と実感できるレベルを設定することです。

それができたら次のステップとして「他の店員より先に自分から『いらっしゃいませ』が言えるようになろう」、次は「店員を探しているお客様に対して、笑顔で『いらっしやませ』と言い、用件を承ろう」など、ステップを踏んで教えると、「できた」の繰り返しになります。これが「成功体験」を何回も積ませるということです。

入社後最初の2週間は、この「成功体験」をできるだけたくさん積ませるような仕事の与え方をするべきです。そうすれば、「この店で続けてみたい」「自分も先輩みたいになれそう」という前向きな気持ちで仕事に取り組めるのです。

最初から即戦力にはならないことは当たり前。大きなことではなくて、小さな成功体験を積み上げていくことで、いつの間にか仕事ができるようになり、晴れて独り立ちができます。

また、この経験が自分が今度、新人教育の担当になった時に、おおいに活かされることでしょう。その時点で、本当の上司の気持ちや店長の気持ちが理解できてくるのだと思います。

以上、新人教育の要は、「自分にもできそう」「ワクワクする」という気持ちでモチベーションを上げる工夫にある、でした。







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