ネットショップ、実店舗の年間販促スケジュールと販促予算の考え方

ずっと以前から商売をやるなら年間販促スケジュールを立てるほうが、無駄がなく経営もやりやすいと言われています。
特に季節に左右される商品を扱っているなら、それは常識だと思います。

その他にも消費者にとって魅力ある店舗にするために、年間販促企画は必須だと思います。
世間の話題の種を誰よりも先に拾って、競合ライバルより先に動き出すことができれば、慌てることなく売れそうな商品が充実することができるし、他店にない品揃えで話題作りができるかもしれません。

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年間販促スケジュールのテーマ

日本国内で行われる行事やスポーツイベント、その年しかやらないイベントは必ずチェック。そしてこれから話題になりそうな映画や書籍、テレビ番組なども調べておくといい。

侮れないのは美術館や博物館で行われる特別展です。
大抵大きな展覧会は、1年から2年かけて日本全国を巡回していくので、結構長期にわたって関連商品をPRすることが出来ます。それらは各会場のホームページで1年先の予定が記載されているのでチェックするといい。

雑誌なども、出版社のホームページをみると各雑誌がこれから予定されている特集記事の企画を掲載してくれているので、そこから品揃え企画や販促のヒントを得ることができます。

それでも直接売上げや集客に関わるのは、地域のイベントです。
お祭りであるとか各種行事、旬の農作物など、地元の情報なら観光課や商工会議所などでかなり詳しく調べることができるので、早めにチェックしておくといい。

様々な情報を収集したら、それをテーマに分けて分類して、販促カレンダーとして表にまとめよう。
あとはそれを毎日眺めながら、その情報から商品をどう紐付けして販売していくのかを考えること。そしてスタッフがいるならまめに会議をして、それらについてアイデアを出し合うといい。

そうすることで、突然イレギュラーなイベントが発表されても、慌てることなく柔軟に対応して、ライバル店より先に行動することが可能になってきます。

●サンケイアイが公式に提供している日本の販促カレンダー
各月の季節のイベントや催事を参考に過去の天候データなどを踏まえ、生活者の行動予測、セール時期やタイトル、旬な食材など、幅広い観点から生活者のインサイトを発見し、広告戦略の立案や販促計画の策定に役立つ情報が満載です。ぜひご利用ください。
無料でダウンロードできるので、販売促進計画の参考にご活用ください。

●ウォーカープラスが提供している日本のイベント情報一覧

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販促媒体の特徴を知り選択する

何を販売するのかがだいたい想像できたら、販促予算と販促スケジュールについて考えてみよう。

販促には次のような種類があります。
新聞広告、TV・ラジオ広告、チラシ、ダイレクトメール(DM)、FAX、携帯メール、インターネット(ウェブ)、TVショッピングなどです。

しかし、昨今の費用対効果により、新聞広告やTV・ラジオ広告への販促費は落ちているのが実態です。
一方で、携帯メールやインターネット広告、TVショッピングなどは時流に合っていて伸びています。

では、チラシ・DMとウェブや携帯メール販促は何が違うのでしょうか?

チラシは不特定多数が対象。配布エリアは比較的確定。

インターネット広告は、小さな商品でも全国への配信が可能。商圏が広い。ワインや日本酒、スイーツやアパレルなど1番商品をピンポイントで作り、全国展開を少ない費用で行うにはベストです。

携帯メール広告は、飲食店やファストフード、レンタルショップ、スイーツなどの専門店が独自に行っているが、比較的小商圏で費用がかからない。しかし大成功している事例は少ない。

チラシ・DMはどうだろうか。

チラシは、どちらかというと新規客を獲得するのに便利なツールであり、主に主婦をターゲットにしています。一方のDMは、リピート客への販促です。

販促手法のレスポンス率は次の通りです。

・チラシ……………0.2〜0.01%

・DM………………5%

・ポスティング……3%

・ドアコール………7%

では、集客のための販促予算は、どうすればいいだろうか。

一般的には、専門店が新規オープンをして1年間シエアを上げたい時は、年間粗利高目標の15%が予算です。

年間売上高目標×粗利率×15%=販促費

もっとも、通常は年間の粗利高目標の10%以内が妥当な販促費です。

なぜ売上高ではなく粗利高を基準にするのかというと、各業界の粗利率が全く違うからです。

こうして策定された集客のための年間販促予算は、半期あるいは四半期ごとに分割して使うのが一般的だが、年間販促スケジュールを立てる際に、大・中・小のタイトルに分け、それに合わせて販促費を分割する方法もあります。

大とは大売出しや創業祭などを指し、中とはフレッシャーズやクリスマスなどの大きな社会行事が対象で、お客様の購買意欲の高い時期です。小は、母の日や孫の日などのピンポイントの打ち出し方法です。

またウェブ広告では、モール(電子商店街)からいかに自社サイトに引き込むかがポイントであり、品揃えのジャンルを広げすぎないことも重要です。まさに、「お店は、お客様が来ないことを前提にオープンすること」が大事です。

以上、ネットショップ、実店舗の年間販促スケジュールと販促予算の考え方、でした。

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