店長の心得としてのクレーム対応の基本

クレーム
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カスタマー・イズ・ア・ボス(お客様は神様です)

お客様の声に積極的に耳を傾けると、案外不満やクレームが多いことに気がつきます。逆に不満やクレームがあるのが当たり前で、「当店は不満やクレームがあまりないですよ」という店舗は、お客様の声に耳を傾けていないのではないでしょうか。

どんな一流の店でも、365日完壁に店舗運営に取り組むことはとても難しい。ある調査では一人のクレーム客の後ろには、25倍程度の同じ意見のお客様が存在するという結果がでたそうです。つまり残りのお客様は、今はたまたま我慢してくれているが、いつクレームを言い出しても不思議ではないということ状態なのです。

クレームを口にするお客様は、一般的にはかなり感情が高ぶった状態になるのが普通です。

普段おとなしいお客様でも、クレームを口に出したとたん、感情を露にすることも珍しくありません。その上、最近は何かにつけクレームを申し立てる「クレーマー」と呼ばれるお客様もいます。

しかしそれでもお店を経営する立場であれば「カスタマー・イズ・ア・ボス(お客様は神様)」 の精神で対応することが基本です。どのような状況であろうと、何を言われようと、誠意をもって、お客様のお話を聞くことが基本です。

クレームがこじれて大きな問題となるケースの大半は、クレームを申し立てるお客様に対して、初期対応者の対応方法が悪く、その態度に対して更なるクレームを申し立てるという悪循環が起きることです。

そうならないために、初期対応者がアルバイトであれ、パート社員であれ、誠意をもってお客様の言い分と不満をお聞きすることが大切です。

◎お客様の感情が高ぶっている時のクレーム対応の3原則

①場所を変える

・売場での立ち話はやめる
・落ち着いて話ができる場所で、お座りいただく

これは店頭で大騒ぎすると、他のお客様も気分を害するためという事情もあるが、いくら話をしてもまともに聞いてもらえないという状態から、話をきちんと聞いてくれる、話せばわかるという状態を作ることによって解決を考える方法です。
実際のところ、立ち話の段階で店舗が勝手な主張や思い込みで話を収めようとしているとお客様が感じた場合、お客様は更に怒ってしまいやすい。
だから事故や行き違いで感情的になっているお客様の気持ちの高ぶりを押さえていただき、ゆっくりと話を聞くところから仕切り直すことは効果的です。

②時を変える

その日に場当たり的に対応しない。下記の約束をかわす。

・クレームの原因をきちんと調査
・お客様に後日正確に報告する

実際のところ、よく調べないと原因がわからないこと、経緯がわからないことも多いため、そのあたりをできるだけ文書(報告書)にして、お詫び状と合わせて別の日に対応させていただきます。この場合、後日の対応の約束を反故にすると更に問題が大きくなるので注意してほしい。

③人を変える

専門の担当者や上位者、責任者が初期対応者から話を引き継ぎ対応する方法。

クレーム客の本音として「とんでもない対応だ。しかし権限を持たない人間にいくら言っても仕方がない。権限を持った人間に対応して欲しい」という部分があります。

そこで、上司や責任者が、誠意をもって対応すると約束することで沈静化を図ります。
ただしクレーム対応の基本は初期の対応者が誠意をもって対応するのが当たり前であり、何でもかんでも上司に振ることはお客様に対しても失礼であることをスタッフに理解させておくことは忘れないで欲しい。

クレームは、きちんと対応すれば、クレーム自体から学ぶべきことが多くあり、更なる顧客満足向上のヒントをたくさん感じることができます。

そして多くの苦情には、そのお客様にとってその店が大切だから、必要だから一言物申そうという気持ちが含まれていることにも理解しておくこと。

だからこそクレームに個別対応して始末をつけるだけではなく、企業として発生を防ぎ、スムーズに対応する仕組みづくりを考えていくことが重要なのです。

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