店舗の商品陳列の基本ルール

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店舗で商品を販売するために欠かせない「陳列」とは、お客様が求めている商品を魅力的に、見やすく、売れるように並べることを指します。重要なことは、商品を単純に並べることが陳列ではないということを意識しなければならない。

陳列の目的は、顧客が求めている商品を、見やすい場所に、効率的・効果的に並べ、関心のない顧客にも興味を持たせ、購買行動を起こさせることです。
つまり見やすく、触れやすく、選びやすい。そして豊富感があり、魅力的であり、効率的であること。

陳列が上手にできると、以下のような効果が期待できます。
・来店動機を促進
・衝動買いを促進
・ついで買いを促進
・ストック買いを促進
・来店客数の向上
・客単価の向上
・固定客の増加
・適正利潤の確保

商品を陳列する際の原則は、次の5つ。
①売場のどこに
②どの商品を
③いくつ
④どの什器に
⑤どのように(フェース数・陳列手法など)

①~③については「棚割り」と言う。店長が決めた棚割りを基に、「売れる並べ方」を決めるのが「陳列」です。

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●主な陳列手法

陳列方法には様々な手法があるが、小売店でよく用いられる代表的な手法は以下の7つです。

①縦陳列(垂直陳列)
同一商品または関連商品を最上段から最下段まで「縦」に配列する方法。
壁面棚での陳列では最も多い陳列方法。

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②横陳列(水平陳列)
同一商品または関連商品を、同じ棚板に「横」に配列していく方法。
商品在庫数が多い時は、商品が見える面積を広げるために採用される陳列法。

③島陳列(平台大量陳列)
コーナー訴求力を高め回遊性を持たせるため、4方向から商品を見られるように陳列する方法。大量陳列する場合に適している。

④ひな壇陳列(ステップ陳列)
3段以上のひな壇を平台上に設置し、同一商品または関連商品を、ボリューム感を重視して陳列する方法。大量陳列に適している。

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⑤エンド陳列
商品陳列棚の端(エンド)に、販売を強化したい商品を大且里に陳列する方法。季節商品などテーマを訴求する場合に効果的。

⑥投げ込み陳列
売り出し商品などをワゴンやカゴなどに投げ込むようにランダムに陳列する方法。

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⑦トレイパック積み上げ陳列
ある商品を梱包されたダンボールの底部分だけを残し、ダンボールのまま積み上げ陳列する方法。お買い得商品の大量陳列の場合に効果的。

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売れる商品の見せ方

陳列手法が決定した後は、具体的にどのくらいの商品数を何面(フェース)を見せて並べるかを決めるが、全ての商品を同じように並べていてはメリハリがなくなってしまう。
この場合、現在売れている商品や伸び率の良い商品を多く広く並べ、売れていない商品ほど少ない星を並べるとよい。売れている商品や伸び率の良い商品は、お客様のニーズが高い証拠であるため、売上を更に伸ばすことが比較的簡単です。

その他の陳列方法

・バーチカル陳列(垂直陳列)
商品間の品質に差がない、またアクセント・カラーコントロールする場合で、同一商品群や関連商品を最上段から最下段まで”縦”に陳列する方法。

・ホリゾンタル陳列(水平陳列)
商品間の品質に著しい差がある場合で、商品を棚板に横に並べて水平に配列する陳列方法。

・フォワード陳列(前進立体陳列)
棚板の前面に商品の陳列面を出し、盛り上がった感じに見せる陳列。

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・ジャンブル陳列(投げ込み陳列)
選り取り均一セールのようなバラエティーの楽しさを訴求する場合で、ジャンブルケース、ワイヤーケース、籐かご、平台、などに商品をランダムに投げ込む陳列。

・サイド・スタッフ陳列(ソデ陳列)
エンドのテーマに沿った商品を、または関連商品をエンドの脇に置く陳列方法。

・ピクチャー・ウィンド陳列(額縁・窓陳列)
ある商品ゾーンを際立たせる場合の陳列。

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・アイランド陳列(平台・島陳列)
催事コーナーの訴求と通路の回遊性を高めて、量販を実現するための陳列。

・イクステンダー陳列(張りだし陳列)
棚板自体が張り出している場合・棚板自体を張り出す場合・棚板に器具を取り付ける場合があり、いずれも商品あるいはゾーンを際立たせる陳列。

・スロット陳列(細長・溝陳列)
ボリューム陳列によるディスカウント訴求を実施する時に用いる。ゴンドラの中央付近の棚板をすべて取り外して縦長の空間(溝)を作る陳列。

・ブレークアップ・ライン陳列(段違い陳列)
ゴンドラが長くなると陳列が単調になりやすいので、ゴンドラの一部分に段違いの棚の区画を作る陳列。

・カラーストライプ陳列(縦型配色陳列)
商品・パッケージの色を上手に利用して、陳列面に縦に色の縞模様を作る陳列。

・トレイパック陳列(皿陳列)
商品の入ったダンボールの底の部分だけを皿(トレイ)状に切り残し、そのまま配置する陳列。

・ライトアップ陳列(右上がり陳列)
同一商品の場合は容量の大きい方を右側に陳列。

・パイル・アップ陳列(積み重ね陳列)
商品を高く積み重ねることによって、少ない商品を立体感とボリューム感のある様に見せる陳列。

・プッシュ・アウト陳列(突き出し陳列)
特に訴求したい商品のみをゴンドラや冷ケースの陳列ラインより前面の通路側に突き出して商品の露出度を高め回転率を上げる陳列。

・ウォーターフォール陳列(滝陳列)
滝が流れるように商品を高いところから流れ落ちるように並べる陳列。

・シャワー陳列(水流陳列)
水の流れるイメージで陳列し、商品のクオリティーを訴求。

・ライン陳列(線状陳列)
商品を寝かせて”線状”にし、商品や売場へのアイキャッチャ効果を高める陳列。

・ステップ陳列(ひな段陳列)
トレイパック商品・箱もの・缶詰など、3段以上の階段状に積上げる陳列。

・インクリネーション陳列(傾斜陳列)
商品を斜めに陳列し売場に変化を作り、視認率を高め売上を上げる陳列。

いろいろなバリエーションはありますが店舗の商品陳列の基本ルールはあってないようなものです。お店の状況やお客様のニーズを拾いながら、臨機応変に実践してみてください。

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